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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ひとり残らずモノにされる。

2019年02月24日(Sun) 08:56:08

吸血鬼に襲われて、ぼくやぼくの家族の血をゴクゴクやられてしまうことに奇妙な昂奮を覚えるようになって、
どれくらいの時間が経ったのだろう?
さいしょはもちろん、怖かった。
けれども、ぼくの首すじに咬みついたその小父さんが、ぼくの血を美味しそうに飲んでいるのだと実感したとき、
えもいわれない満足感に支配されて、好きなだけ飲んでいいからね・・・って、囁いてしまっていた。
ハイソックスを履いたまま脚を咬みたいとねだられたときも
お気に入りの紺のハイソックスを、ねだられるままに咬み破らせてしまっていた。
ママがいつも穿いているストッキングも愉しんでみたいと言われたときも、
後先考えずに、OKしてしまっていた。
小父さんを家に招んで、勉強部屋で2人きりになって、白地にライン入りのハイソックスを咬み破らせてあげているとき、
折あしく、お紅茶を淹れてくれたママがお盆を抱えて現れた。
小父さんはママの淹れてくれたお紅茶をひと息に飲み干すと、
ぼくの履いているハイソックスが血に濡れているのを見てびっくりしているママを横抱きにつかまえて、
首すじをガブリ!と咬んでいた。
ぼくのときとまったく同じやり方で、
ぼくのときとまったく同じようにママは目を回してしまって、
お紅茶よりも美味しいご馳走を、お客さんにたっぷりとご馳走する羽目になっていた。
花柄のワンピースで四角く区切られた白い胸もとを、赤黒い血のしずくがしたたり落ちて、
ワンピースをいびつに濡らしてゆく光景を、ぼくは自分が血を吸われているときと同じくらい昂奮しながら見つめていた。
そのあと小父さんがママにしたことは、ママが魅力的だったからだという囁きを、
ぼくは誇らしげに笑って頷き返してしまっていた。
パパにはナイショ――それが小父さんとママとの約束だったけど。
いつの間にかパパにはばれてしまっていた。
ぼくはママが小父さんの恋人になればよいと思っていたけれど、
パパもまったく同じ考えで、ふたりを似合いの恋人だといって、ふたりが服を着崩れさせながら仲良くしているのを、
ぼくと代わりばんこにのぞき見していた。

のぞき見といえば、妹のときもそうだった。
ぼくの親友のヨシトくんは、妹を連れ出して小父さんの家に連れて行き、「貴志の妹をつかまえてきました」といった。
ヨシトくんもいつの間にか血を吸われて、小父さんの手下になっていたのだ。
処女の生き血を吸わせてあげたい一心で妹を連れ出したヨシトくんを、ぼくはとがめることができない。
ほんとうは、ぼくが小父さんに妹を逢わせてあげなくちゃいけなかったのかもって、思ってしまった。
ヨシトくんに羽交い絞めにされた妹は、すっかり怯え切っていたけれど。
小父さんは「どれ」とひと言いうと、妹のおとがいを仰のけて、おもむろに首すじを咬んでいた。
「ああッ・・・!」
と、ひと声悲しそうにうめいた妹は、そのまま引きつったように身動きできなくなってしまって、
小父さんはまだ年端もいかない少女の活きの良い血液で、喉をゴクゴクと鳴らしていった。
そんなありさまを、ぼくはどちらに手を貸すでもなく、物陰からのぞき見をして、心をズキズキ疼かせていた。

きれいに着飾った女の人を襲いたがる小父さんのため、ぼくは女の人の服を着るようになっていた。
小父さんもそんなぼくのことを、好んで襲ってくれるのだった。
ママのワンピースや妹の制服を、ぼくはなん着も汚してしまった。
2人がぼくのことを咎めるのもどこ吹く風で、ひたすら小父さんのために、若い女を演じていった。
高校受験の合格祝いに、ストレスをため込んだぼくのことを邸に招いて、
ぼくは小父さんに、初体験を捧げた。
横倒しになった姿見のなかで、ぼくはみるみるうちに、女にされていった。
貴志というぼくの名前を貴子と呼ばれるようになって、TAKAKOという音の響きはぼくの鼓膜を心地よくくすぐった。

ママはいつまでも、小父さんの良き恋人だった。
勤めに出るとき、黒のストッキングを脚に通して出かけていったママを見送って、
ぼくもママとおそろいの黒のストッキングで、小父さんの相手をした。
お勤めはおろそかにできないという生真面目なママの考えを、小父さんが尊重してくれる代わりに、
ぼくがママの服を着て、ママの身代わりに抱かれるのだ。
夕方になったら、ママは勤めから戻って来る。
そして今度は、ママの番だ。
失血でぼうっとなってしまったぼくの脇をすり抜けるようにして、ママは夫婦の寝室に入っていく。
そして夫婦のベッドのうえ、小父さんは、ぼくたち母子のストッキングの味比べを愉しんでゆく。
小父さんはパパに遠慮して、ママと仲良くするのはパパが帰宅してくるまでと決めていたけれど。
パパも小父さんに気を使って、そういう夜には決まって、帰りが遅いのだった。
男同士の気遣いをママはきちんと理解していて、
パパが戻って来るときにはもう、なにごともなかったようにすべての痕跡をかき消しておくのだった。
たまに――破けたストッキングが屑籠の端から覗いていたりとか――わざとそんな仕掛けをして、パパを焦らせることもあったけれど。

きょう、ぼくは家に婚約者の麻衣子さんを連れてくる。
なにも知らない麻衣子さんは、初々しいピンクのスーツ姿。
けれども小父さんには、「麻衣子はあなたに血を吸われたがっている」と、嘘をついていた。
当然のように抱きすくめようとする小父さんと、うろたえながら抱きすくめられてゆく麻衣子さん。
そして、せめぎ合いのあげく、彼女もまた、ママや妹と同じように――首すじを咬まれてゴクゴクとやられてしまうに違いない。
そんな麻衣子さんを、きっとぼくはドキドキしながら見つづけてしまうに違いない。
その場でたぶらかされてしまった麻衣子さんはきっと、ピンクのスーツを血で汚さなかったお礼に、
肌色のストッキングの脚を小父さんに差し伸べて、惜しげもなくビリビリと破かせてしまうに違いない。

ママ、妹、麻衣子さん。
ぼくの女家族は、ひとり残らずモノにされる。
そのだれもが、生き血の味を愛でられて。
肌のきめ細かさを愛でられて。
装いのセンスを愛でられて。
股の締まり具合まで、愛でられてしまう。
そのことに――ゾクゾクとズキズキをくり返すぼく。

ぼくは変態だ。
誇り高き変態だ。
女家族が一人残らず愛でられることに、誇りと歓びとを見出しながら。
ぼくの家族はきょうもまた、汚され、辱められ、愛されてゆく――
そして、きょうはいよいよ、未来の花嫁にその災厄がくだる番――

薄地のストッキングに透ける麻衣子さんのつま先が、ぴかぴかに磨かれたフローリングのうえを滑るように歩みを進める。
あとわずかな時間でむざんに咬み剥がれてしまう運命のストッキングの透明感に、ぼくはいつまでも目線を這わせつづけた。
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