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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

結納のあと、ラブホテルの隣室で。

2019年04月28日(Sun) 07:22:05

雅恵さんとの結納がすんだあと。
まず雅恵さんのご両親が退出し、しばらく残っていた雅恵さんも、そろそろ帰りたそうな顔を泛べた。
父さんは、私が雅恵さんを駅まで送っていくから、きょうはここで解散にしようといった。
雅恵さんをお前の嫁にどうかと勧めたのは、ほかでもない父さんだった。
取引先の娘さんだということで、終始縁談を主導したのは父さんだった。
うちはいろんな意味で、父さん主導の家だった。
母さんもぼくも、父さんの言うなりに、ではきょうはこれでお開き・・・ということにした。

父さんが雅恵さんを連れて出ていくと、母さんが表情を改めて、ぼくにいった。
「雅恵さん、父さんとできているからね」
母さんの言いぐさは、結婚を控えた息子にとってはただならぬものだったけれど、
ぼくは表情も変えずにこたえた。
「知ってるよ。でも、今さらそれを言っても、仕方ないよね」
「そうじゃなくてさ」
母さんは、ぼくと2人きりのときにだけ泛べるイタズラっぽい表情になって、いった。
「あとを尾(つ)けてみない?面白いかも」
ぼくもくすぐったそうな顔になって、肯いていた。

ふたりはぼくたちよりも100mほど前を連れだって歩いていた。
駅とは反対方向だった。
「Mホテルのほうだよね」
ぼくが母さんにいうと、
「・・・ったく、しょうのないひとね」
と、母さんもぼくに応じた。
息子の嫁になる女が、夫と浮気をしている――
そんな事実が、母の女の部分を刺激しているのを、なんとなく感じた。

雅恵さんは、恰好よく着こなしたよそ行きのスーツのスカートをさばいて、大またに闊歩していた。
肌色のストッキングに包まれた健康そうな肉づきのよいふくらはぎが、初々しくも、淫らにも、ぼくの目に映った。
父さんは、雅恵さんのパンストを、どんなふうに脱がすんだろう?
ふと浮かんだ妄想が、ぼくのことを苦しめるどころか・・・むしろ昂らせてしまっていた。
そう、ぼくは昔から、母さんの浮気現場をひっそり覗き込んで、昂奮してしまうような子だった。
父さんはぼくのそんな性癖を知ったうえで、自分の愛人を息子の嫁にと仕向けたのだろうか?
「あんたのこと、父さんにもバレバレなんじゃない?」
母さんも傍らで、ぼくの心のなかを読み取ったようなことを囁いて、白い歯を見せて笑った。
ぼくも照れくさそうに、白い歯をみせて笑い返した。

Mホテルに入る直前、雅恵さんは後ろを振り返り、ちょっとだけ警戒の視線を周囲に投げた。
眉間を止せた険しい表情をした雅恵さんを、ぼくは初めて目にした。
女が後ろめたいことをするときには、こんな険しい顔をするのだ――ぼくは改めて、思い知った。
父さんがぼくの未来の花嫁を伴ってラブホテルにしけ込んでいくところを、
ぼくは恥知らずにも、ドキドキと胸をときめかせて、見守っていた。

母さんが、傍らからぼくのわき腹を小突いて、いった――
「あたしたちの入ろうよ、あのホテル」
え?と見返る間もなく、母さんはぼくのわきの下に腕をすべらせた。
にわかカップルでも、母さんは見た目が若かったから、周囲には愛人同士で通るかもしれないと、ぼくはおもった。
もっとも・・・
ほんとうは、にわかカップルでもなんでもない。
ぼくと母さんの関係は、父さんさえも認める仲だった。
「母さん、きょうは魅力的だね」
30代独身のキャリアウーマンといっても通りそうな、さっそうとしたいでたちの母さんを、ぼくは今更のように褒めた。
「きょう”も”でしょ?」
にこやかにやり込める母さんの顔つきは、もう年上の愛人のそれに変貌している。
女のひとが良からぬことをするときは、決して険しい顔つきばかりをするものではない、と、ぼくはおもった。

息遣いをはずませての交接は、ひどく長く、そしてしつように、ベッドのシーツを乱しながらつづいていた。
「隣の部屋で父さんが雅恵さんを抱いていたとしても、ぼくはなんとも思わない」
強がるぼくを、「嘘おっしゃい」とからかいながら、
母さんはストッキングを片方だけ脱いだ太ももを見せつけてくる。
「今ごろ雅恵さんも、父さんにこんなふうにさせられていると思うわ」
かんたんな挑発にひっかかって、ぼくはなん度めか、母さんのうえに馬乗りになってゆく。

結婚した後も、きっとぼくは、雅恵さんが父さんと外で密会することを黙認するだろう。
父さんも、そういう留守宅にぼくがあがりこんで、自分の妻を抱かれてしまうのを、きっと黙認してくれるだろう。
こんな関係を、雅恵さんはどこまで知っているのだろう?
「だいじょうぶ、あのひと、なにもかも知ったうえで、うちに嫁いでくるから」
母さんはまたもや、ぼくの心のなかを見抜いて、いった。
不覚にもほとばしらせてしまった粘液がストッキングを濡らすのに顔をしかめながらも、
「雅恵さんのことも愉しませてあげて」
と、ぼくのペ〇スをいとおしげに撫でさすった。
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