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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

親友の妻を襲った吸血鬼

2019年10月21日(Mon) 07:51:44

誤って親友の妻を襲った吸血鬼がいた。
暗がりで襲ったので、彼女の素性を知ったときにはすでに、首すじを咬んで血を啜ったあとだった。
彼女は吸血鬼の術中に落ちていて、その腕のなかでぐったりとなっていた。
ふつうであれば、あとは吸い放題に血を吸い取って、気のすむまで吸血したあとは性的関係まで結んでしまうのがつねだった。
けれども吸血鬼は、彼女の夫に対して友情を感じていたので、
そこまで果たすことをためらい、彼女の貞操を奪おうとはしなかった。
緩やかな夜風が通り過ぎるなか。
吸血鬼は、自分の腕のなかで眠る夫人が目覚めるまで抱きかかえ、介抱しつづけていた。

われに返った夫人は、自分の身になにが起きたのかを咄嗟にさとった。
そして、夫の親友が夫への厚誼を重んじて、彼女に辱めを加えなかったことに、素直に感謝した。
どうしようもなく飢えてしまった時以外彼が紳士であることを、夫からつねづね聞かされていたし、
もしも切実に求められてしまったなら、彼に血を与えるようにと言い含められていたのである。
夫の親友が自分に対して血を吸う以上の危害を加えないと覚った夫人は、
まだ血を欲している彼のために、すすんで首すじをゆだねた。
以前彼が、急病に倒れた夫のことを救い、すんでのことで喪うかもしれなかった生命を取り留めてくれたことを知っていたからである。
吸血鬼はストッキングを穿いたご婦人の脚に好んで噛みつくという、いけない嗜好を持っていた。
夫人は彼の願望を好意的に満たしてやることにした。
そして、良識のある婦人にとっては許容できない侮辱であるはずの振舞いを、自らの装いにたいして許していった。

彼女が自分から許しはじめると、吸血鬼は本能のおもむくままに夫人の生き血を啜り取り、ストッキングの舌触りを恥知らずに愉しんだ。
夫人は彼のあからさまな欲望にうろたえ、辟易したけれど、後悔はこのさい忘れて、渇いた要望を満たしてやった。
そして、しわくちゃになるまでいたぶられた薄いナイロン生地が、自分の足許からみるかげもなく咬み剥がれてゆくのを、ぼう然となって見届けていた。

彼は親友の自宅まで彼女を送り届けると、合わせる顔がないといいながらも、言い訳ひとつせずに謝罪の言葉を告げた。
吸血鬼の親友は、ことの次第に驚きながらも愛妻をいたわり迎え入れると、
親友の過ちを必要以上に責めようとはせずに、妻の帰り道を守ってくれた礼だけを伝えた。

吸血鬼が言い訳ひとつしなかったので、夫は妻が吸血鬼によって犯されたと思い込んだ。
けれども、妻にも対しても吸血鬼に対しても、いちどの過ちを咎めるには、彼はあまりにも寛大すぎる性格の持ち主だった。
彼はむしろ、妻を襲って血を吸い犯したのが、親友の吸血鬼でよかったとさえ感じていた。
そして、妻が犯されたことについて苦情を言うまいと心に決めた。

吸血鬼が玄関先から姿を消すと、夫人は夫に打ち明けた。
彼はそれと知らずに自分を襲ったが、血を啜っているさなかに私の素性に気がついたので、婦人としての名誉を奪おうとはしなかったと。
そして、これからも彼の誘いを受けたら、吸血を受け入れるつもりだといった。
彼は紳士だから、私を襲っても犯したりはしないだろうからと。
善意の献血なら、応じても良いと考えたのだ。
けれども夫のほうは、親友の正体を知っていたから、妻を相手に吸血に耽るとき、これ以上彼女の貞操を奪うのを我慢させるのは良くないと感じていた。
だから妻が彼に抱いている少しおめでたいイメージをさりげなく訂正するのを忘れなかった。
彼がきみを襲ったのに犯さなかったのは、きみの血を吸っている途中で、きみがぼくの妻だと気づいたからだ。
そうでなければ血を吸った後、きみのことを躊躇なく犯していたはずだ。
彼がなにも弁解しないで謝るものだから、てっきりきみのことをそれと気つかずに犯してしまったのだとばかり思っていた。
ぼくはきみが犯されていたと思い込んでいたのに、彼を許した。どういうことかわかるね?
それに彼は本来、人妻の貞操をこともなげに辱しめてしまう性癖の持ち主だから、
こんどきみが彼に遭遇したら、容赦なく犯されても文句をいえないだろう。
もしも今度、きみが彼に生き血を望まれて、それに応じるつもりなら、
きみは彼の抱く本来の願望を遂げられてしまうつもりで、彼に逢うと良い。
でも。
きみが吸血鬼に襲われてしまうことを必ずしも望んではいないけれども、
もしもそういうことになってしまうのだとしたら、きみの相手として彼なら許すことができると思う――と、心優しく賢明な夫はつけ加えた。
すでに血管のなかに吸血鬼の牙から分泌された毒液を流し込まれてしまった夫人は、守り抜かれたはずの自身の貞操をみすみす親友に譲ってしまおうという夫の言に、苦情を言いたてることはなかった。

2日後。
夫は夫人に親友の家を訪問させた。
病気のお見舞いという名目だった。
彼は夫人を吸血鬼の邸に送り届けると、邸の近くに停めた車の中で、夫人の帰りを待つことにした。
夫人は吸血鬼にあてた親友の手紙を携えていた。
そこにはこう書かれてあった。

先日は気分の悪くなった妻を送り届けてくれてありがとう。
きみは我慢してくれたけれど、そういう遠慮はしないでくれ給え。
この街で人妻が吸血鬼に襲われて凌辱を受けることは珍しくないことだし、
相手がきみであれば許容できると感じているから。
きみが守り抜いてくれた妻の貞操を、ぼくから好意を込めて進呈する。
どうか愉しい一夜を過ごしてほしい。
妻がきみの恋人の一人に加えてもらえれば、親友としてこれほど嬉しいことはない。

追伸
きみなら襲ったのがぼくの妻だと気がついても、
ためらいなく妻のブラウスを剥ぎ取って思う存分犯し、
妻を送り届けたときにあっけらかんと、きみの奥さんは良い身体をしているねと言い出すのかと思っていたよ。
こんどはぜひ、そんなふうにしてくれ給え。


あとがき
親友の妻をそれとは知らず襲ってしまった吸血鬼。
妻の貞操を守ってくれた吸血鬼のフェアプレーに感謝して、改めて妻を差し出す夫。
お互いファインプレーということで。^^
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