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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

だれのために操を守るのか

2019年11月03日(Sun) 18:04:54

色男が人妻に恋をした。
人妻は色男の親友の妻だった。
色男は亭主に恥を掻かせるつもりはなかったし、
人妻を手に入れたとしても亭主とも仲良くやっていきたいと希望していた。

色男も亭主も、酒好きだった。
色男はある晩亭主を酒に誘って、
ほろ酔いになった時分になってから、彼の人妻に対する想いを語った。
亭主は案外とお人好しで、その上美しい妻を自慢に思っていた。
彼は妻が色男に抱かれるところを想像し、その情景を無性にのぞき見したくなってしまった。
そして、色男が自分の妻を誘惑することを許してしまった。

亭主にあいさつを済ませてから、色男は人妻を誘惑した。
思えば、ずいぶんと律儀なやり方だった。
人妻を得るためにまずその夫に諒解を求めたのだから。

人妻は用心深く構えていたので、手練れの色男も容易に彼女をモノにすることができなかった。
やがて人妻は、色男と自分が結ばれることを、夫さえもが期待していると察してしまい、
自分はいったいだれのために操を守ろうとしているのか?と疑問に思った。
それでも彼女は容易に色男の求めになびこうとはしなかった。
操を守ることは、少なくとも自分の名誉を守ることにはなると感じたからである。

それでも彼女の抵抗にも限界があった。
だれのために操を守るのか。
夫のためではないことは、わかってしまった。
だから自分の名誉のために操を守ろうとした。
けれども人妻は色男を自宅に招び寄せて、こう告げた――

私は貴男のために、自分の操を守ろうと思う。
そう、あなたをめいっぱい、そそらせるために・・・

組んづほぐれつ、人妻は半分本気で抵抗した。
けれども衣服のすき間から侵入した掌が与える愛撫は、じょじょに彼女の理性を融かしていった。
彼女は夫のため、自分の名誉のため、そして色男をそそらせるために抗いつづけ、
さいごに、のめり込むようにして、堕ちていった。

3人はいまでも、仲良く暮らしている。
亭主が勤めに出ると、入れ替わりに色男がやって来る。
ときには亭主が家にいても、色男はやって来る。
そんなときには亭主は、たばこを買いに行くとか、ひと風呂浴びてくるとかいって、わざと座をはずして、
その隙に色男は人妻のブラウスの襟首やスカートのすそから手を差し入れる。
そして、たばこを買いに行ったはずの、あるいは入浴しているはずの亭主は、いつの間にか舞い戻ってきて、
物陰からひっそりと昂りながら、妻が不貞に耽るありさまを、ひたすらたんのうするのだった。
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