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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ふすまの向こうとこちら側

2020年04月26日(Sun) 21:14:44

キュウキュウ・・・
ちぅちぅ・・・

低くくぐもった吸血の音が、薄暗いリビングに充ちている。
ほんとうならば、夕食どきのはず。
部屋は明るく、そこにはお膳が並べられ始めていなければならないはずだった。
けれども、自らが食事を摂るまえに、
保嗣は自らの血液を、異形のものに摂取させてしまっていた。

吸い取られているのは、自分の血――。
その証拠に、刻一刻と引き抜かれてゆく感覚が、足許から全身にゾクゾクと沁みわたってくる。
頭がどんよりしてくる。
身体から力が、抜けてゆく――
吸血鬼は、保嗣のふくらはぎに咬みついて、
通学用のハイソックスを血浸しにしながら、
十代の若い血潮を、旨そうに唇を蠢(うごめ)かせつつ抜き取ってゆく。

保嗣は、吸血鬼が自分の生き血に満足していることに、くすぐったいような誇らしさを感じながら。
傷口から抜けてゆく血潮の生温かさを、心地よくかみしめている。

死に至る吸血ではないことが、少年をより大胆にしていた。
それが風変わりな愛情表現であることが、少年をより大胆にしていた。

飲み味わわれた血潮は、吸血鬼の喉を潤し、胃の腑を満たし、
やがてその干からびた血管をめぐり始めるだろう。
そうすることで、ぼくは小父さんとひとつになれる――。
そんな想いが、少年を夢見心地にさせていた。

吸血鬼もまた、目のまえの少年が身体を開いて、惜しげもなく振る舞う十代の健康な血潮に、夢中になっていた。
おとなしく知性にあふれたこの少年の血潮は、思慮深さに満たされた深い芳香をたたえていた。
魅力的な血潮だと、吸血鬼はおもった。
その血を獲ることのできる幸運を、自ら祝福する想いだった。
優しく思慮深いこの少年の血潮を体内にめぐらせることで、少年とひとつになれるという歓びを感じ始めていた。

吸う側も、吸われる側も、相手とひとつになれる歓びにうち慄(ふる)えながら、同じ刻を過ごしていた。

隣室での出来事が、保嗣をさらに昂らせていた。
ふすま一枚向こうでは、
親友の達也が、母親の和江を組み敷いていた。

保嗣は、先刻達也につけられた首すじの傷口が淫らに疼くのを覚えていた。
達也はまず保嗣の血を吸い、それから彼の母親に挑んだのだ。

さっき保嗣のハイソックスを咬み破ったのと同じ牙が、
母の安江のストッキングを剥ぎ堕としていた。
さっき保嗣の唇に重ね合わされたのと同じ唇が、
母の安江の熟れた唇をむさぼっていた。
いつも保嗣の股間をしつように責めるあの逆立った一物が、
保江を惑乱させていることを、自らの体験でひしひしと自覚できてしまう自分がいた。

保嗣の血潮に浸った唇が、母親のそれに血塗られて、
保嗣の血潮が通り抜けた喉を、母親のそれが潤していって、
保嗣の血潮が淀んだ胃の腑に、母親のそれが後を追うように注ぎ込まれた。

ふたつの部屋を隔てるふすまは、故意に細めに開けられていた。
そして吸血鬼は、保嗣がふすまのすき間から絶えず母親の痴態をのぞき見できるように、
否、目の当たりにすることを強いるように、緩過ぎずきつ過ぎない力強さで、じゅうたんに抑えつけていた。

気がついたときには、制服の半ズボンを脱がされていた。
逆立った股間を、吸血鬼の唇が呑み込んでいた。
保嗣は、鬱積していた嫉妬の熱い塊を、不覚にも吐き散らしてしまった。
そう仕向けるようにと、吸血鬼はしつような舌舐めを保嗣の先端にあてがって、
根元や袋までもなぞり抜いて、わだかまる粘液を根こそぎほとび散らせるよう導いていったのだ。

重苦しい貧血を忘れて、少年は仰のけになって、荒い息を吐いた。
こんな昂りを、経験したことが無かった。
底まで浚われるほどの射精で、満たされたことが無かった。

母を目の前で侵される――
いけない歓びに目ざめてしまったことを悔いる少年の耳朶を、
吸血鬼は毒液のような囁きで充たしていった。

それでエエ。
それでエエ。
お前はエエ歓びに気がついたのだ。
好きなものに好きな人をお披露目したのだ。
愉しめないはずはなかろうでのぉ・・・
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親友の母親を征服する。
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