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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

O型血液の味

2005年07月22日(Fri) 06:21:21

白一色の服だった。
純白のプリーツスカートのすそを軽やかにそよがせて、彼女は歩みを進めてくる。
ひざ下まできっちりと引き上げられたハイソックスが、踊るような足取りを包んでいる。
たっぷりとした感じの白いハイソックス。
すらりとした脚にとてもよくマッチしていた。
恥ずかしい欲求を告白する私にクスリと笑みを洩らして、悪戯を許してくれた彼女。
差し伸べられた脚もとに、きょうも私は接吻を繰り返していく。

しばらくすると彼女はスッと私のほうへ顔を近寄せる。
無言のうちに交わされるキス。
ときにはかさかさに乾いている彼女の唇――そういうときの彼女はとても執拗だった――が、きょうはみずみずしくうるおっている。
蜜のように甘美な口づけを繰り返し繰り返し交し合う、忘我のひととき。
キスを重ねるうちに、その蜜の内奥に秘められたべつの芳香を感じ取る。
怪訝な視線を彼女も感じたらしい。
「わかる?」
と、訊きかえしてくる。
まちがいなく、血の匂いだった。
「あなたのお母様にお目にかかって、血を頂いてきたのよ」
どこかのお店でおいしいデザートを食べてきた、というような軽い口調で彼女は私にそう告げた。
「どうだった・・・?」
息を詰めて問いかける私。
「美味しかったわ。nice taste・・・」
流暢な発音の英語。きっと彼女は優等生だったにちがいない。
「あなたのことも、お話したの。無事でいるって・・・私とおつきあいしてくださるのって話したら、『世間ずれしてない子ですから物足りないでしょうけれど、よろしくね』って、おっしゃっていたわ」
「そう・・・」
この期に及んでそんな気遣いをされてしまっている私。
きっと母は。
己の血も。息子である私の血さえも。
ともどもに尽くされてしまうことを予感しているに違いない。
それでいて。
まるで、息子の恋人に接するような物腰で。
しずかに対峙している。
「『息子とおなじO型なんです。お口に合って何よりですよ』ですって。」
彼女はくすっ・・・と笑った。
素敵なお母様。気に入ったわ。あなたとおなじくらい。
そう、言いたげに。

かわるがわる、吸ってあげるわね・・・
身をゆだねた唇が、いつも以上に欲情している。
いま私のなかに埋め込まれている牙が、ついさっきまで母のうなじも侵していたのだ。
母の血と、私の血。
ふた色の血がいま彼女のなかで、ひとつに織り交ざっているのだろうか・・・
マゾヒスティックな歓びに、知らず知らず下半身がいつもより剛く、鎌首をもたげはじめている。
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