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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

言葉と裏腹に

2005年10月25日(Tue) 19:25:00

さっきからきみの血はちゅるちゅる、ちゅぱっと、小気味よいように。
私の喉の奥へとはじけている。

ひどいです。

きみは上目遣いに白目をむいて、恨みがましそうにそういい続けている。
新調したばかりのブラウスは持ち主の血潮を撥ねかして。
スカートにまでたらたらと跡をつけてしまっている。
それでも私はきみを放そうとしないで。
ぴったり横から抱きすくめて。
いまもご自慢の牙を、きみのうなじに埋め込んだままにしている。
イヤがるきみを草地の青臭い香りのなかに抑えつけて。
切れ味のよさをきみに見せつけるようにして、
ぐぐぐいっと食いついてやったのだ。
―――いやぁ、痛いいっ。放してくださいっ。
激しくかぶりを振ってそう訴えながら。
けれども喉にはじけ散るきみの血潮は、それとは裏腹なことを伝えてくる。

ネエ、若イデショ? 
アタシッタラ、他ノ誰ニモ負ケナイクライ、トッテモ若クッテ、魅力的ナノヨ。
アナタガアタシヲ欲シイノダッタラ、モウ喜ンデゴ馳走シチャウカラ。
モット、モット、アタシノ若サヲ味ワッテチョウダイネ。

もう、放さないよ・・・
口先でいくら拒んだって、きみ自身、こんなにしてまで僕の牙を享けたがっているじゃないか・・・

けれどもきみの恨みは、そればかりじゃないようだね。
―――他ノ方トモ、コウヤッテ逢ッテイラッシャルンデショウ?
―――私ト同ジヨウニシテ、モテアソンデ、愉シンデイラッシャルノヨネ?
―――ソレガトッテモ、悔シイノ・・・

きみが意識しようとするまいと。
抱きすくめたブラウスの下で震える肩先は、明らかにそう語っているじゃないか。
いいのかい?
きみが私を独り占めにするときは。
一滴あまさずきみの血を、吸い尽してしまうときなんだぜ?
きみ一人の抱えている血液では、とうてい僕の食欲を満たし切ることはかなわないのだから。
きみはそれでも本望だというのだろうけれど。
うす汚い僕の本能は、きみからもっと沢山の血液を獲たい・・・と、
意地悪にもそう囁き続けているのだよ。
さぁ、いい子にしようね。
聞き分けよく、ここいらで気を喪って・・・
そうそう・・・
もうすっかり、お酒に酔ったような、ウットリとした顔つきになっているじゃないか。
ほらほら、危ない。
もうだいぶ、体が傾いてきたようだぜ。

―――犯すつもりなの?ひどいわ。抵抗できないようにしておいて・・・
―――完全に気絶したほうが、まだましよ。私、あなたがなにをなさるのか、全部わかってしまっているのよ!

朦朧となりながらも、きみはなかなか手厳しいね。
でもきみはそうやって表向きすねながら。
今夜も僕にスカートのすそをあずけてくれるのだね。
彼氏にはもちろん、黙っていてあげるから・・・
そう、そうやって、大人しく・・・

あとがき
以前書いた「処女を縛る」http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-186.htmlの続編をイメージしました。
たんに襲われるのがイヤ・・・というレベルから、ほかの人と愉しんでいる貴方が恨めしい、という心裡に変わってきているようです。
けれど、そんな彼女をも吸血鬼は理性を奪い陶酔の淵に眠らせてしまう。
悪いヤツですねぇ。^^
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