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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

隷属の証し。

2021年07月12日(Mon) 06:12:13

奥さんのストッキング穿いているんですか?
スラックスから覗く足首が透ける靴下の薄さに、つい訊ねてしまった。
いいえ・・・
同僚はにこやかにほほ笑んで、スラックスのすそをそっとたくし上げる。
濃紺の薄地のナイロンはグーンと伸びてひざ小僧の下まで覆っていて、
ひざ下を鮮やかに横切る口ゴムの太さは、同僚の履いている靴下が紳士用だと告げていた。

毎日 ですか?
毎日 ですよ。
そう、同僚の足許を染める靴下の薄さは、毎日のものだった。
毎日・・・破られているんです。
同僚は、困ったような顔つきでそうつづけた。
どういう意味ですか?
家内を犯している吸血鬼に、ですよ。
さすがにそこは、小声だった。
奥さんの血を吸っている吸血鬼は、毎日のように同僚をも襲い、足首を咬んで薄い靴下を咬み剥いでいく というわけだ。

奥さんのストッキングを、吸血鬼の弄びものにしても良い――
そんな意思を抱いた夫が、脚に通したのが初めてだという。
自分も同じように、薄い靴下を破かれて、弄びの対象となってゆく。
そうすることで、襲われた妻と同化するのだと。
同僚はそう、教えてくれた。

わざわざ教わらないでも、わかっていたことなのかも。
そういうわたしも、同僚とお揃いの靴下を毎日履いて出勤している。
妻を明け渡した吸血鬼から、「支給」されたもの。
わたしは毎日それを履いて出勤するよう、命じられている。
毎日微量づつの血を吸い取られて、
靴下だけはくまなく舐められ、派手に咬み剥がれていった。

妻の情夫を満足させるための装い。
薄い靴下を脚に通すことが、隷属の証しとなっていた。

妻の愛人にと、いまの情夫を紹介してくれた上司も、
おなじ靴下を履いている。
そういえば――彼がわたしに紹介したのは、自分の奥さんの情夫だった。
上司だけではない。
見渡せば、ほとんどの男性社員が、同じ薄い靴下を履いている。
好みによって、濃紺か、黒か。
色の違いはあるけれど、男の踝には不似合いな薄さ、なまめかしさが、スラックスのすそから覗いている。
まるで社の制服のように、だれもが申し合わせたように、踝を薄っすらと染めている。

素肌にしんなりとなじみ、吸いつくように足許を覆う。
それはしなやかな隷属の証し、
吸血鬼に嵌められた足かせなのだ。
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