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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

母親の黒留袖 新妻のワンピース

2021年07月19日(Mon) 08:10:37

こちらの長老さんが、母さんの黒留袖の帯を解いてみたいと仰るのだよ。
父が困惑してそう告げたのは、わたしの披露宴の席でのこと。

婚礼の席でロマンスが生まれたということは、決して珍しくはないけれど。
人もあろうに、新郎の母親に手を出す者があろうとは。
でも、この村ではそれも、ありがちなことだった。

で、父さんはどうなの?その人、父さんのおめがねにはかなったの?
そう問い返すぼくも、どうかしていた。
けれども――
縁もゆかりもないこの村で、婚礼を挙げていること自体が、すでにどうかしているのだ。
この村は、まだつき合っていたころの彼女と、旅先で迷い込んだ場所だった。

山菜採りによい場所があると騙されて、
村の若い衆六人組みに、ふたりながら村はずれの納屋に連れ込まれ、
ぼくはぐるぐる巻きに縛られて、
彼女はその目の前で、犯されてしまった。
六人がかりでまわされてゆくうちに、
か細い肢体が従順になってゆくありさまを、
ぼくはいやでも、見せつけられていて、
その光景にマイってしまったぼくも、
六人の逞しい若い衆にイカされてしまった彼女も、
その晩この村に宿を取って、彼らの夜這いを許したのだった。

この村で華燭の典をあげる花嫁たちは、
村の長老の手で、純潔を餌食にされるのがならわしだった。
すでに6人もの男を体験してしまった今夜の花嫁も、例外ではなかった。
お化粧直しのさい中にされてきたのだと、
披露宴の宴席に戻ってきた花嫁は、ぼくの耳もとでそっと囁いた。
純白のウェディングドレスを汚したかったのね・・・
その囁きに、ぼくは場所柄もわきまえず、情けない昂りをこらえ切ることができなかった。

その魔手が、母の身にまで及んだらしい。
困惑顔の父に、ぼくはいった。
この村、フリーセックスだから。でも秘密は守る村みたいだから。
母さんがロマンスを遂げるの、反対じゃないよ。
きっとそのひと、さっき絵美香さんを抱いたひとだから。

嫁姑ながら、おなじ男に抱かれるのか。
それも、ごま塩頭の年配の男に。
ぼくにとっては、若い衆に彼女を姦られたのと同じくらい、
いや、もしかしたらそれ以上に大きな衝撃だったかもしれなかった。
母さんまで、姦られるなんて。
あのひとに、支配されてしまうだなんて。

けっきょくその晩父さんは、愛妻の貞操に対する挑戦を断り切れなくなって、
母さんの黒留袖の帯を、そのひとにほどかれてしまっていた。
別室に連れ込まれるとき、母さんは父さんに、懇願したそうだ。
「あなた、そばにいらして。わたくし一人では心細いですもの」
人妻として正しい行動だったと、いまでも思う。
妻が初めて姦られるところを、夫は目にする義務を持つのだと。
村はずれの納屋での体験が、ぼくにそう教えてくれていた。

あくる朝。
両親の部屋から抜け出した長老は、
父さんの眼の前で、都会妻の洋装を身に着けた母さんの肉体にうつつを抜かして、
明け方まで、うつつを抜かしつづけたあげく、
母さんの脚から抜き取った黒のストッキングを大事そうにポケットにねじ込んで、
充たされた顔つきで、帰っていった。


ぼくたち一家が、駅に向かうとき。
皆が盛大に、見送ってくれた。

「また来いよ」「ああ、そのうちにね」
妻の肉体を共有したもの同士で、ぼくは若い衆たちと、兄弟のように別れを告げる。
わけても、絵美香の純潔を勝ち獲た男は、いちばんの好意を示してくれた。
ぼくも絵美香も、彼には特別の感情を抱くようになっていた。
この村を訪れるたび、都会のお嬢さんらしい装いを身に着けた彼女のことを、
いつも真っ先に抱かせる関係になっていた。
都会育ちのしなやかな肉体が、
山野の労働で鍛えられた逞しさに支配されるのを、
ドキドキしながら覗き見る癖を、教え込んでくれていた。

ふと見ると、母さんは父さんを交え、長老に挨拶をしていた。
「こんどはその肌色のストッキングを、破かせていただきてぇな」
長老の下品な言いぶりに、母さんは小娘みたいに羞じらいながら、
「まあ、仰るんですね」
と、それでも穏やかに受け答えしている。
「そのうち、家内だけでも伺わせますよ。わたしは仕事が忙しいのでね」
父までもが、まるで睦まじい親戚づきあいをしている相手のように、
長年連れ添った妻を譲り渡すようなことを、口にしてしまっている。

それが、このお盆の記憶だった。
秋祭りのときに、ぼくは六人の親友たちと、再会を祝した。
都会の若妻らしいワンピースを引き剥がれた妻は、
なれ初めの納屋のなか、藁まみれにされながら、
苦笑と快楽の余韻とを、横顔によぎらせていた。
母もいまごろ長老の家で、
なん足めかのストッキングを、引き破られていることだろう。

嫁も姑も、不義に耽る夜。
そんな熱い夜が、今夜もまた更けてゆく――


あとがき
前作の、六人組の若い衆に茄子を突っ込まれた若妻さんをイメージしたお話です。
ついでにお母さんの馴れ初めも、組み込んでみました。
というよりも、「黒留袖をほどきたい」が、さいしょに泛んだイメージだったのですが。
寛容な花婿とその父親に、拍手♪
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絵里子さんの純潔。
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