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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

妻と母とを犯されて ――女ひでりの村の兄弟――

2021年07月30日(Fri) 07:25:49

鮮烈な記憶を刻みつけられたひとときだった。
わたしはリビングにいて、
左右のそれぞれの寝室で、
妻と母とが、同時に犯されていた。

昼日中から、声をあげて、
ふたりは呻き、悶え、教え込まれた歓びにむせびながら、
自分を辱めた男に、服従を誓わされていた。

半開きになったふすまから覗くのは、
肌色のストッキングを穿いた妻の脚。
薄茶のストッキングを穿いた母の脚。
二対の脚たちは、それぞれの部屋のなか、悩ましくもつれ、乱れながら、
都会育ちの婦人にふさわしい気品をたたえていたナイロン生地を、
脚の周りによじれさせ、くしゃくしゃに波打たせ、引きむしられていった。

女ふたりを襲ったのは、この村の兄弟だった。
わたしたち一家がこの村を訪れて、まだ一週間と経っていなかった。
女ひでりの村だったから、ふたりとも、四十代で独身。
五十も半ばを過ぎた分別盛りの母よりは若く、
まだぎりぎり二十代の妻よりも年上だった。
兄は母を。
弟は妻を。
一目ぼれに見染めてしまい、ぼくにふたりを紹介するようにと強請した。
ふたりの意思を尊重することを条件に、ぼくはふたりを家にあげ、
そしてぐるぐる巻きに縛られてしまっていた。
そのうえで、
だんなさん、おふたりをありがたく頂戴するよ――
捨て台詞のような、たったひと言のあいさつで、
二人は引き分けられるようにして、それぞれの寝室に引きずり込まれていったのだ。

嫁と姑は、不仲だった。
そのふたりが、いまは同じようにあしらわれて、
山野で鍛えた逞しい筋肉に、か細い四肢を抑えつけられて、
都会ふうの洗練されたブラウスの襟首に腕を突っ込まれ、
スカートのすそから、そそり立った一物を突き込まれ、
武士の家系にふさわしい名家の子女にふさわしく、
「枕を並べて討ち死に」を遂げてしまっている。

夫であり息子であるぼくのことさえ忘れ果て、
いいわ、いいわあって言いながら。
お互いの声が聞こえる距離のはずなのに。
いや、そうであるからこそかもしれないけれど、
声はずませ合って、堕ちていった。

妻と付き合っていた時には、半年がかりで口説いて、
やっとのこと、ベッドへといざなったはずなのに。
ものの数分のあいだで、彼女の理性はもろくも突き崩されて。
最高の愛の表現であるはずのことを、初対面の男と分かち合うようになっていた。

嵐が通り過ぎたあと。
ぼくはふたりに缶ビールを与えて立ち去らせ、
妻と母とのために、お茶を入れていた。
三人三様の想いを抱えて、黙りこくって、差し向かいになって。
ただお茶を啜る静かな音だけが、和室のリビングで唯一の音だった。

初めて口を開いたのは、妻のほうだった。
「私疲れちゃった――お義母さまは、お若いのですね。あんなに保つなんて」
母は穏やかな声をつくろって、こたえた。
「そんなことないわよ。あなただって、気丈に振る舞っていたじゃない」
してしまったこと、あらわにしてしまった態度について、女として理解する――
そんな感情を滲ませていた。
妻も、いつもの反抗的な態度を忘れたように、
ぶきっちょにほほ笑みながら、母を擁護するようなことをいった。
「でも、私の場合は不貞だけど、お義母様の場合はロマンスなんだわ。
 お義父さまだって、もういらっしゃらないのだし」
「そんなことないわよ、だって――」
母はいつもの生真面目な母らしくなく、独りごとのような口調で、こういった。
「だってあのひと、お父さんの写真の前でしたがったんですもの」


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