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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

うら若い娼婦たち

2021年11月07日(Sun) 01:18:26

お揃いの紺のハイソックスに包まれた脚たちが、まっすぐに学校を目指すなか。
末尾にいた三人の足取りが、ふと立ち止まる。
「行こうか」「いいよね?」
目配せし合い、イタズラっぽく笑う三人は、通学路をはずれて別方向へと歩みをすすめた。
すらりとした脚。スポーツで鍛えた脚。肉づきたっぷりの脚。
三人三様の脚たちは、お揃いのハイソックスをお行儀よく、ひざ小僧のすぐ下まで引き伸ばして、
大またでさっそうと、歩いてゆく――

「おはよう~♪」
ドアを開けるなり能天気な高い声をあげたのは、陸上部のまゆみ。
あけっぴろげなまゆみの後ろで、
大人しい晴美はお行儀よくお辞儀をし、おっとりとした桃子はほんのりとほほ笑む。
ドアの向こうに待ち構えているのは、三人の吸血鬼。
つい先日この街に流れて来、吸う血にこと欠いていた連中だった。

仲良し三人組が三人ながら、吸血鬼の餌食になって。
けれども、三人が三人とも、つい最近親の転居で住みついたばかりだった。
ヒーヒー泣きじゃくりながら血を吸い取られた三人だったが、
つぎの日には恐る恐る、紺のハイソックスのつま先を、吸血鬼どもの住処へと差し向けていた。

「喉渇いているんでしょ?どうぞ、ガブッと豪快に・・・」
まゆみはあけっぴろげに、自慢のロングヘアを大胆にユサッと背中に流し、
大人しい晴美はおずおずと、
「あの・・・あの・・・」
と口ごもりながらも、自分のふくらはぎに目の色を変えている吸血鬼のまえ、
すらりとした脚を差し伸べてゆく。
おっとりとした桃子は早くも壁に圧しつけられながらも、
「好きに咬んでね♡」と、上目遣いに相手を見あげる。

鋭い牙が首すじに埋まり、むき出しの二の腕に咬みつき、ハイソックスのふくらはぎに食いついてゆく――
女の子たちはそれでも、きゃあきゃあとはしゃぎながら、うら若い肢体をめぐる血液を、惜しげもなく吸い取らせていった。

だれもが和気あいあいと、若い血をひさぐ風景は、
この街では決して、珍しくない。
定刻どおり登校した生真面目な生徒たちも、
あるものは女教師に引率されて、
あるものは授業中に空き教室に連れ込まれて、
無垢であるべき柔肌にもの欲しげな唇を這わされ、
紺のハイソックスを、惜しげもなく咬み破らせてゆく。
そう、彼女たちのおかげで、血を吸われることを好まない女性たちの安全と平安とが保たれているのだ。

お見合いしないかね?
クラスで一番陰気な少年たちは、クラスメイトの生き血を滴らせた吸血鬼たちに誘われるまま、
半ズボンの下に刷いている紺のハイソックスを咬み破らせるのと引き換えに、
女の子たちと交際するチャンスを得る。
血の味比べをしているうちに、相性が分かるのだとかいう。
事実、そうして引き合わされたカップルは、仲睦まじい青春を過ごしている。
なかには吸血鬼に処女を捧げた娘たちも、少なからず含まれているけれど。
むしろ陰気な少年たちは、そうした彼女たちの奔放さに惹かれて、
未来の花嫁と決めた彼女たちが、その後も情夫たちとの逢瀬を愉しむことを妨げようとしない。

血の娼婦として振る舞う娘たちは、淫乱な新妻となり、夫も情夫をも、満足させる。

【サプライズ】
盟友・霧夜さまから、オリジナル画像を頂戴しましたので、追加あっぷいたします。^^
霧夜さま、いつもありがとうございます!

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コメント

ゆいです 御無沙汰しています 久しぶりに拝読させていただきました。
画像が有るとイメージが更に鮮明になって良いですね^^

相変わらず低調ではありますが、細く長くこの世界を楽しんで行ければと思っています。
お話の方、これからも読ませていただきますね^^
by ゆい
URL
2021-11-10 水 08:52:24
編集
ゆいさん
おひさしぶりです!
&お元気そうでなによりです。

画像ともどもおほめ戴き、うれしいです。
この絵を寄贈してくださった霧夜さまは、PIXIVでお見かけしたのですが、
あまりにも柏木ワールドと似通った画像に感激しごあいさつをしたところ、
柏木のこのブログを呼んでくださったかたでした。

このうら若い娼婦たち、いずれどこかで再登場できないものか?とおもっております。
(^^)



by 柏木
URL
2021-11-11 木 23:05:40
編集

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