fc2ブログ

妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

闇夜の逢瀬

2021年11月15日(Mon) 12:16:21

盟友・霧夜さまから頂戴した画に絵詞を入れて、一篇のお話に仕立てました。
前作・「有馬由梨(14)を襲った吸血鬼のひとりごと」の前日譚(そんな言葉あるのか?)となります。

由梨嬢の受難についてはいずれ触れたいと思っていますが、
前作の主人公は、その由梨嬢を襲った吸血鬼です。
吸血鬼といっても、首すじに咬み痕があるということは、もとはふつうの人間だったということです。
いまは吸血鬼でも、かつては自身も吸血体験をもっている――ということになります。
いったい、どういう経緯で吸血鬼になったのだろう?という疑問が、柏木の場合常について回ります。

霧夜さまが描くこの吸血鬼、血の気の失せた青緑色の顔をしているので、柏木は勝手に「青鬼さん」と呼んでいるのですが、
「青鬼さん」はもともと、妻と年頃の娘を持つ一般人の男性でした。
ところが、娘を吸血鬼に襲われ、吸血鬼化した娘が自分の血を吸った吸血鬼(赤鬼さん、と柏木は呼んでいます。赤ら顔をしているので)に母親―「青鬼さん」の妻―を引き合わせて、やはり血を吸い取らせてしまいます。
その一連のお話しの発端となる、「青鬼さん」令嬢と「赤鬼さん」との出逢いが、今回のお話です。

以下、霧夜さまから頂戴した画に絵詞を入れた形で、当時の状況を再現してみます。

50-01 89094135_p9じ02

ヒロインである山名香織さん、17歳の女子校生です。
クラシックな黒のセーラー服といい、恐怖に満ちた顔つきといい、
どことなく、映画館に飾られる、「昭和のスリラー映画」の宣伝の画のようなオモムキがあります。
右のほう、闇の彼方から伸びてくる手も、不気味ですね。。


50-02 89094135_p10じ02

画像では、咬まれるのは首すじだけですが、画の外で彼女は、短めのスカートから覗く太ももや、ハイソックスに包まれたふくらはぎも咬まれ愉しまれたとおもいます。
そんな彼女の運命を暗示させるような文章にしてみました。
「スカート丈が短いことを母親が注意した」という文面、さいごのシーンへの伏線となりますので、ご記憶ください。


50-03 89094135_p11じ01

少女の横顔を描いたこの画が、柏木をもっとも惹きつけました。
可憐でもの堅く、たぶん奥手な少女――そんな感じが伝わってきます。
昭和な雰囲気も満載です。
大人になったら、尽くすタイプの女性になりそうです。
さっそくに齢17にして、みずからの生き血を吸い「尽くさせる」ことで、吸血鬼に「尽くして」しまいます。


50-04 89094135_p12じ02

吸血鬼氏は、遠慮会釈なく、山名家令嬢の首すじに咬みつきます。
前の画から脈絡もないほどな、急展開です。
なので、「熱烈に咬んだ」と表現しました。
「熱烈に咬」まれたことをむしろ、香織嬢は嬉しく感じ、誇りに思っているようすさえ窺えます。
もしかすると、吸血され洗脳されたあと、吸血鬼のつごうの良いように記憶を塗り替えられたのかもしれませんが、
「咬まれ初め」が恐怖や屈辱の記憶として残るよりも、そのほうが幸せなのかもしれません。

50-05 89094135_p13じ01

「せっかく捧げた血ですもの。美味しいといわれるほうが嬉しいですわ――」
香織嬢がそういったかどうかはわかりませんが、吸われた血が相手を救うことにつながっているか、愉しんでもらっているかは、
「尽くす」タイプである香織嬢にとっては、重要だったようです。
たとえ彼女がいま、正気を失うほどの恐怖のなかに置かれていたとしても――


50-06 89094135_p15じ02

初体験を遂げた少女がしばしばそうであるように、彼女も快楽を感じつつも、涙を流します。
有頂天のるつぼにあってもやはり拭えないのは、母親に対する後ろめたさ というところでしょうか。
「パパとママからもらったこの若い血で、渇きを癒してあげたい」と念じた、健気(けなげ)な少女はこうして、
自らの吸血鬼化を予感し、喪われた血液は母親から補おうと密かに誓うのです。
香織嬢は吸血されるまえから、みずからの血のなかに両親とのつながりを意識しています。
自分が吸われることは、両親も吸われることに直結することをどこまで意識していたかは謎ですが、
空っぽになった血管を満たすのは、やはり母親の血でなければならないことは、明確に意識していたことになります。


50-07 89094135_p99じ02

身体をもつれ合わせるようにしながらも、香織嬢は気丈にも、立ち尽くしたまま生き血を吸い尽くされていきました。
このあと、短いスカートからむき出しになった太ももや、紺のハイソックスのふくらはぎにも牙を享(う)けたと思われます。
そしてさいごは、セーラー服姿のまま、犯されていったのでしょう。

正気の状態であれば、お嫁入するまでは慎むべきこと――と認識していたはずのこの古風な少女は、
血を抜かれることで、また抜き取られた血が吸血鬼の血管を浸すことで、みずからの血を男と共有する関係になることで、
ためらいもなく制服を剥ぎ取られ、
玉のように守り抜いてきた純潔を汚辱にまみれさせていったのです。
めでたし、めでたし――

さいごに、「あたしのスカート丈を咎めたママの警告は正しかった」で〆ました。
娘のスカート丈を気にするお母さんは、これまた保守的で、気丈な女性なのでしょう。
しつけの行き届いた娘に、良妻賢母の母親。似合いの母娘です。
けれども、娘が吸われたのと同じ経緯で、母親までもが同じ運命をたどることも、
この一行で示唆したつもりです。

山名家の一家のその後の運命については、前作をお読みください。^^
前の記事
支配された由梨の家庭(いえ) ~妻と娘を吸われた男、吸血鬼に転生する~
次の記事
有馬由梨(14)を襲った吸血鬼のひとりごと

コメント

コメントの投稿

(N)
(B)
(M)
(U)
(T)
(P)
(C)
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
http://aoi18.blog37.fc2.com/tb.php/4098-5a8f45e1