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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

通りがかりの人 2

2005年12月27日(Tue) 08:15:16

ごくり。
生唾を呑み込んだ。
きれいなお姉さん。それに、優しそう。
ボクは迷わずお姉さんのまえに通せんぼして。
手を引いて、公園の奥まったベンチへと連れていった。
エビ茶色のスカートの下からのぞく、薄紫のストッキングにつつまれたふくらはぎ。
肉がしっかりついて、美味しそう。
もう、見境がつかなくなっちゃって。
がりり・・・
と、後先考えないで、かじりついていた。
噛んだあとについた、赤黒い歯型。
滲んだよだれと、血潮。
むざんに破けたストッキング。
お姉さんはうつむいて、悔しそうにぶるぶるとまつ毛をふるわせている。
もう、ゾクゾクしちゃって。
も一度、お姉さんの足許にかじりついて、
ちゅうちゅう、ちゅうちゅう、血を吸い出していった。
―――悲しい・・・
どこからか、声がしたようだった。
はっとして、傷口から唇を離してお姉さんのほうをうかがうと、
うっ・・・うっ・・・
声を忍んで、むせび泣いている。
しぃん。
となってしまった。
ごめんね、お姉さん。
ボクは決まり悪くなって。そう呟いて。
どうしてあげることもできなくって、
血のしずくがにじんでくる傷口をいやすため、
べろで、くちゅくちゅとなでていった。
いいのよ。わかってくれれば。・・・続けてちょうだい。
お姉さんの声は、わりとしっかりした調子だった。
ごめんね。ごめんね。
そう呟きながら。
さっきまでとはうって変わって、しんみりとなって。
あふれてくるお姉さんの血をいとおしく、口に含んでいく。
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