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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

貞操公開の夜。

2022年11月15日(Tue) 21:25:11

今夜の貞操公開は、安岡さん宅と永村さん宅が当番です。
安岡さん宅は、奥さん、お母さん、長女のルミ子さん。次女の初音さんはまだ年端がいかないので勘弁してほしいということです。
永村さん宅は、奥さん、長女の小春さん――それに次女の深雪さんが今回からOKをもらえました。

おぉ・・・という声にならないどよめきが、一座のあいだから洩れた。

説明は淡々と、続けられる。

永村さん宅では、長男の嫁の奈加子さんも、前回に引き続きOKです。
ご両家とも、着衣のままでの応接もご諒解が取れています。
ご家族全員、お相手の男性の精液でスカートのすそを浸したいとご希望です。
ひと晩ごゆっくり、楽しまれますように。

自分の苗字を「永村さん」とわざわざ他人行儀に読み流し、感情を殺してすべてを棒読みにしたわたしは、
みるからに好色そうな、自分よりもずっと年配の男たちの面々の間からかもし出される猥雑な雰囲気を、耳で目で確かめながら、
彼らの都合に沿ったわたしの言葉の影響が彼らの間に好もしく拡がるのを、忌まわしくも妖しい気持ちで眺めていた。
好奇の囁きがひと言、ふた言洩らされるのが、敏感になった鼓膜に、刺激的に突き刺さる。

安岡さんのご主人には地酒のご用意を――と言いかけたわたしの前に立ちはだかった凌蔵さんは、
「わかってるって」とこたえながら、わたしの目の前に一升瓶をどかんと置いた。

都会育ちのよそ者たちが、この村にとけ込むために――
自分の妻を、母親を、娘を、村の顔役たちを満足させるために差し出す苦痛を和らげるため、紛らわせるため、
彼らは当地のいちばん佳い酒を用意して、自分たちの性欲を満たすために尽力してくれた善意の持ち主に振る舞うのが習慣となっている。
さいしょは車座になって、いっしょに飲んでいる者たちは、やがて一人抜け二人抜けて、目ざす家へと足を向ける。
許された歓びを予期するあまり、自分の脚が三本になったような錯覚に囚われながら。

妻子を汚される夫たちが、酒を喉に流し込む間に、
妻や娘や母親たちは、順ぐりに。
彼らの濁った精液を、その身体の奥底にまで、注ぎ込まれてゆく。
そしてやがて、夫たちが酔いにその身を傾け、泥酔に堕ちてゆくうちに、
彼女たちまた、白い脛を放恣に開き切って、屈辱を愉悦へと塗り替えられて、堕ちてゆく――


淫らな風習を持ったこの村では昔から、妻を取り替え娘を取り替えては犯すことで、狭い世界での懇親を深めつづけていた。
そのうちの一人がにわかに都会で会社を興し、成功して。
格別の昇進を果たしたいもの、事情があって都会に住みつづけることができなくなったものを対象に、
自らの出身地に作った事務所への転勤を奨励するようになった。
過疎地である彼の出身地では、若い女がまれになったから、
社員の妻や母親、娘たちを、いまなお故郷に住みつづける男たちの欲求のために、還元しようとしたのだった。
かつて母親を相手に筆おろしを果たし、姉妹や妻たちを分け合い、娘たちまで犯し合ってきた昔馴染みたちのため、
若い女を供給することを、隠れた事業のひとつに据えこんだのだった。

出世を目当てに妻子を提供すると割り切った男たちは、
「ここでしばらく我慢すれば、あとはずっと贅沢できるのだから」とそそのかし、
都会に住まうことを憚らなければならずに流れてきた者たちは、
「ここで暮らすには、そうするしかないのだから」と言い含めていた。


酔いが回ってきたころに。
同僚の安岡の家に向けて、真っ先に駆け出していった男が戻ってきた。
白髪頭を振り乱して、昂った名残りに、まだ顔を火照らせて。
はだけたワイシャツも、着崩れしたズボンもそのままに、裸足でずかずかとあがり込んできた。
安岡宅に乗り込んだときにも、そうしたように。
「安岡の女房をいただいてきた。ええ女だ。娘も母親似だ。下の娘もいずれ、楽しみじゃのー」
こんなふうに責めたら、ああなりよった――と、ひとしきり自慢話が続き、
そのあとに随うように、どっとはやす声があがった。

一座の関心は、禁忌になっている下の娘に集中した。
「下の娘はなんつった?いくつだぃ?」
「初音っつうたな。14歳じゃそうな」
「エエ年ごろぢゃわい。食べごろぢゃわい」
「まったくぢゃ。安岡のやつも、出し惜しみしおつて」
彼らの舌鋒は、口々に安岡への攻撃を集中させた。
「それに引き換え、永村さんは気前がエエのう。わしらのことをちゃんとわかって下さっていらっしゃる」
彼らが妙にわたしに対して礼儀正しいのは、きっと目いっぱいの振る舞いを許容しているからだろう。
振る舞われる酒も、当地の一級の酒だった。

いまごろ、妻の美奈(48)は、長女の小春(22)は、今ごろなん人めの男に組み敷かれているのだろうか。
今夜が初めての「公開」となる下の娘の深雪(17)は、どんなふうに犯されているのか。
昨晩村の長老相手に処女を喪ったばかりの初々しい身体も、一人前に苛まれているのだろうか。
息子は――いまごろ家でどうしているのだろう?
初めて嫁を抱かれたとき、そして、自分の母親まですぐ傍らで犯されたとき、
がんじがらめに縛られて、怒りに顔を赤らめながらも、ズボンの奥の怒張を、こらえかねているのだろうか。

「ま、一杯飲みなせぇ」
傍らの男に注がれた酒を苦々しく口に含みながら。
覗きたい。その勇気がない。それでも気になる――
そんな自問自答を、今夜もくり返しながら、夜が更けてゆく。


あとがき
比較的短いですが、どうにも不徹底です。
自分の妻子の運命を決める言葉を吐く主人公の気持ちを、もっと深彫りする必要がありそうですな。
^^;
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「男らしい」ということ。
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う――ん。(近況)

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