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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

「男らしい」ということ。

2022年12月22日(Thu) 09:26:08

道具を使うなんて、男らしくない。
睡眠薬で陥れるなんて、もっと男らしくない。
ことの善悪はともあれ――そんなら力づくで征服するほうが、まだ男らしい。

そんなことをうそぶいているあの男に、「男らしく(?)」犯されたとき。
私はまだ、男を識らない身体だった。
けれどもあの男は、とっても上手だった。
前戯に時間をかけ、
まだ受け容れたところのない私の秘密の部位をたっぷりと濡らして、
それからおもむろに、侵入してきたのだ。
もちろん痛かった。すごく痛かった。
でも――心地よい痛さだった。

結婚まで処女でいるのがポリシーだった。
「世間知らず」さんのそんな人生設計は、あっさりと覆されてしまったけれど。
そんなことは、もうどうでも良いと思えるくらい。
ひと晩たっぷりと、楽しませてくれた。
ねんねだった私が明け方に家に戻ったとき。
幸いパパが出張中の留守宅を守っていたママは、なにかに気づいたみたいだけど・・・
とうとう母娘のあいだで、具体的に言葉を交わし合うことはなかった――

あの男は面倒見のよいやつで、
結婚適齢期になった私のことを気遣って、結婚相手を世話してくれた。
色白で良家の出の、ごく大人しい人だった。
なにも知らないその人は、私を処女だと思い込んで、結婚した。
婚約中も、あの男は始終ちょっかいをかけてきて、
だれかの婚約者をモノにしてみたかったんだ――
そういって。
嫁入り前の身体に、淫らな習慣をたっぷりと、教え込まれてしまっていった。
あたしはあたしで、ドキドキしていた。
未来の夫を裏切って、結婚前から不倫に耽るのが、ひどく小気味よかった。
たぶんあいつは、私の幸せのことも考えてくれていたに違いない。
夫になるひとは、良いところのぼんぼんで、しかるべき勤め先を得ていて、なによりも優しい人だった。
あたしはその人と華燭の典をあげるまで、花嫁ならぬ淫乱振舞いに身を焦がしていた――

新婚旅行から戻ってきて、一週間経ったとき。
あたしは初めての、人妻としての不倫を愉しんだ。
夫の出張中。
新居を抜け出し、二泊三日のあいだ、ずうっとホテルに入り浸って、
それからあの男と一緒に家に戻って、
夫婦のベッドを穢し抜く歓びに、はしたないうめき声をあげていた。

長女は、あの男の種だった。
長男は、はたしてどちらだろうか?
そんなこととも夢にも知らないお義父さま、お義母さまは、善良で幸福そうな笑いにすべてを包み切っていて、
なにくれとなく、あたしたち夫婦の面倒をみてくれている。
小さい子供をお祖母ちゃんに預けて――その息子を裏切って、操を汚しに出かけたことも、二度や三度ではない。
あの男はじつは両刀遣いで、じつは夫のこともたぶらかしていて、
夫はサイズがちょうど会うあたしの服を密かに持ち出して、身に着けて、
あたしの身代わりに、不倫女房よろしく、お尻にぺ〇スを突き立てられて、昼日中から喘ぎつづけるときもあるという。

しばらくして。
あの男はあたしから、離れていった。
きっと――ほかに手ごめにして楽しむ女ができたんだろう。
あたしは平気だった。
もともと、二人の関係は、あるようでなかったものだから。
あたしはあの男の味の余韻を股間に宿したまま、品行方正な専業主婦を気取りつづけていた。

ふと気がつくと。
かたわらに、勤め帰りの主人がいた。
主人は不思議なことを、口にした。

もう彼には逢っていないの?

え?
振り向くあたしに、主人は意外なことを口にする。
昔――あいつがぼくに、言ったんだ。
お前、いつまで経っても、結婚しない気なのか?って
そんなわけないだろ・・・?って、ぼくがこたえたら。
でもお前――女に声かける勇気ないんだろって言われた。
俺がいい女紹介してやるから。
でもその代わり、その女の処女は俺がもらうぜ って。
そのひと言を、聞いたとき。
ぼくは、ゾク・・・ッとしてしまったんだ。

ぼくと出会った時、きみはまだ、男を識らない身体だった。
あいつはぼくにきみの存在を見せつけると、すぐにきみに言い寄って――
きみのことを、自由にしてしまった。
でもぼくは、あいつに自分の花嫁の純潔を捧げたような気分になって――凄く凄く嬉しかったんだ。
毎日毎日、あいつはぼくの視線に見え隠れしながら、きみになれなれしくすり寄って、
ぼくの未来の花嫁を、じょじょに、じょじょに、少しずつ侵蝕していった。
それがたまらなく、ドキドキしたんだ。
嫉妬に震えて、胸の奥がズキズキしたんだ。
清純な花嫁の貞操が揺らいで、こらえ切れなくなって、弛み堕ちてゆくのを――
ぼくは視て視ぬふりをしながら、マゾの血を高ぶらせていたんだ。

きみも、いやというほど思い知らされているだろう?
ぼくは、あいつのぺ〇スの味を知っている。きみと同じように。
あんなに大きいもの突っ込まれたら、あんなにぐりぐりとかき回されちゃったら、理性なんて忘れちゃうよね。
きみが初めて体験したぺ〇スが、あいつのあのぺ〇スで、ぼくは良かったと思っている。
そして、いまでもあいつがきみのことを愛し抜いていてくれたことを、誇らしく思っている・・・

あたしを夢中にしたあの男が、ふたたびこの街に舞い戻ってきたのは。
子どもの世話が一段落した、ちょうどそのころのことだった。
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