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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

悪戯小僧と息子

2006年08月01日(Tue) 07:21:38

「きゃー♪」
妻が小娘みたいに、はしゃいだ声をたてた。
見て見て、あなた・・・
どうせろくなものではないのだと、自分に言い聞かせて。
乱雑に折りたたまれた紙片を開くと。
「由貴子 ガマンできない。今夜犯しにいく  ××」
こともあろうに、妻を呼び捨て。
自分の母親の同世代であるはずなのに。
すっかり、自分の女にしたつもりなのだろう。
「かわいいじゃないの。それで女をモノにしたつもりになれるんだから」
妻はあくまで、寛大だ。
「若いって、いいなー。血が、さ・わ・ぐー」
おいおい。
はっきり困惑しながらも、なぜかとめようとしない私・・・

「夕方公園で待ってるよ いっしょに泥だらけになろうね」
「亭主のいないあいだに、襲わせて」
そんな紙片をいくたび目にしたものだろう。
私はすっかり、慣れっこになっていたけれど。
夫婦の寝室から、
うん・・・うぅん・・・
悩ましい声が、今夜も洩れる。
いつものように書斎や前の廊下を言ったり来たりしながら。
ずきずきとする時間つぶしをしていると。
「父さん、いいの?」
見あげてくる息子の目は、やたら複雑である。

じっさい、どういう気分なんだろうね。
同年代の男の子に自分の母親をモノにされてしまう、というのは。
私のときは、あなたがずっと年配だったから。
つぎの夜。
妻を訪れた吸血鬼は、にやにやと笑みながら、私のひとり言に耳を傾けている。
支配される・・・というのが当たり前になるんだね。年齢差で、納得してしまうから。
でも、ライバルみたいなものだろう?
母親の相手が同い年くらいの子だったりしたら・・・
やつはおもむろに、口をひらいた。
軽蔑や嘲りがなければね。
けちな虚栄心というものは、案外かんたんに眠りこけるものなのだよ。
案と。仲の良い、悪い遊び友達になるのではないかね?

わざと半開きにされた扉のまえ。
今夜は先客がいた。
小さな影がふたつ。
こちらが見ている・・・とも気づかずに。
ひそひそと囁きを交し合っている。
ね?すごいだろ・・・?
でも、いいの?
キミこそ、いいの?愛人なんだろ?
う~ん、複雑だけど・・・キミのがフクザツ・・・だよね?
フクザツ・・・だけど。すごい。
なんという会話。
ボクのお嫁さんになる人の純潔はね。もう売約済みなんだ。
そうだろうね。
ごめんね。
ううん・・・
でもキミも。ボクが結婚したら遊びにおいでよね。
ウン。楽しみだね。
ひそひそと語らう声の向こう側。
しどけなく衣裳を乱した妻は蒼い目をして、乱れ舞っている。
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