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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

ちょっと淫らなオフ会 5

2005年10月04日(Tue) 20:33:00

↓の、続きです。
うんと長くなっちゃいました。
てきとーに、読み飛ばしてください。^^;



「たいした盛況だな」
吸血鬼が眺めているのは、通りのはすむかいに歩みを進める女たちの足許だった。
「あれが全員、今夜招かれている・・・というのなら、悪くない話だね」
そううそぶく彼の視線が、じつは最も熱く理恵ひとりに注がれているのを、柏木は見逃していない。
「今夜の訪問は歓迎されるとみて、間違いないようだな」
そう決めつける目線の彼方に、遠目にも鮮やかな、夏場には不似合いな黒のストッキングに包まれた彼女の足許があった。
ヤツがそうして、喉の奥に消えた血潮の味わいを反芻するように陶然としているのは、そうそういつもいつものことではないのを彼は知っている。
まず十人に一人、だろうか。
そのなかにはむろん、彼の妻である由貴子や、母も含まれている。
そういえばさいきんモノにしたという、まりあという女と褥をともにした朝も、おなじ顔つきをするようになった。
看護婦だとか、教師をしているとか、正体をはぐらかして決して真実をつげない吸血鬼に対するときと同じ感情―――とてもじりじりとした、焦りに似たもの―――が、いまもまたよみがえってきた。
自分のなかに渦巻きはじめた嫉妬が、理恵を好いている男としてのものなのか、自分に乗り移った母や妻のそれであるのか、よくわからなくなってきている。


インターホンの音に
「はぁい・・・」
と、理恵は重たい腰をあげた。
―――やっぱり夕べはキツかったなぁ~。
と、さすがに思う理恵。
よくまあ身体のなかに血がのこっていたなと思うほど、ふたりがかりで強欲に漁りとられてしまっていた。
そのうえ、昼の外出である。
―――だって、どうしても見たかったんだもん。初之丞の演じる梢。
AかBか、ではなくて、いつもAもBも、と欲張る理恵。
若さにまかせてきょうもまた、いつものように欲張ってしまっていた。
けれどもここは自宅。
こんどは向こうが、欲張る番。
多少欲張られちゃったとしても、ぶっ倒れるまで相手をしても、だいじょうぶ。
それ以上に、すんでのことで夕べ帰りそこねるところだった理恵を吸血鬼が自宅まで送ってくれたことが、無上の安心感を彼女に与えていた。

帰宅してから、本当は昼間の歌舞伎見物に着ていくつもりだった服に着替えている。
お出かけの時には必ずといっていいほど着ていく服に迷って、あきらめた服を出しっぱなしにしたままあわただしく出かけてしまうことがある。
家に戻ってすぐに着替えたときも、じつはそういう状況だった。
もちろんそんなことは吸血鬼にも内緒であるが・・・
インターホンの音にこたえるように。
着替えたばかりの濃い紫のスカートをひるがえして、彼女は玄関に向かう。
脚には、黒のストッキング。
先週銀座にくり出したときに買った、よそ行き用のやつだった。
ブラウスは夕べに引き続いて、純白のボウタイつきのもの。
バラ色をした血が映えるように・・・しぜんとそういう服を択んでしまっている。

「あら、柏木さんは?」
「遅れてくるようだよ」
吸血鬼はそういうと、挨拶抜きにあがりこんだ。
鍵をかけようとする手を制してにぎりしめ、唇をあててゆく。
そのまま腕にまきこんだ理恵の華奢なブラウス姿を奥の部屋へと引きずり込むよな強引さでいざなった。
鍵をかけ忘れたことをあくまで気にする舟橋家の主婦が
「無用心ですわ」
と主張するのを、
「わしがいるところに忍び込む愚か者がいようか?」
たったひと言で納得させてしまう。

リビングはすっかり片付いていて、きれいにみがかれたフローリングの床がてかてかとしている。
ソファにもつれ込むようにして。
吸血鬼はさっそく、人妻の首すじを狙う。
「柏木さんが、来てからよ・・・」
軽くかぶりを振ってこばむ理恵を抑えつけ、
「昨日も、ヤツがさいしょだったはずだぜ」
そういって彼女に迫り、うなじに唇を這わせてゆく。
力ずくで這わされた熱い唇がヒルのようにむずむずと素肌の上をうごめきだすと、
理恵はもうガマンならなくなって、つい
「あぁ・・・」
と唇から声を洩らしてしまっている。
吸血鬼は理恵のあごを捉まえてちょっと強引に顔を仰のかせると、冷たい頬をちらりとゆるめて、
「えっちな奥様、だね」
そういいながらふたたびかがみこむと、早くもずぶりとうなじをえぐってしまっていた。
きゅうううっ・・・
三十代の人妻のなまめかしい血潮がおびただしく、瞬間移動を始める。
百年以上というもの。
幾多の女性におおいかぶさり、理性を奪い取っていった吸血の音。
昼下がり、罪のない都会の一主婦の身の上にも、それは例外なく訪れる。
ア・・・あ・・・ぁ・・・あぁ~っ・・・
むっちりとした肌に牙を突き立てられたまま生き血を吸い取られてゆく理恵は、いつか陶然となって身をくねらせてゆく。

「おぉーい!またバンカーかよ」
微妙に狂ったスイングから放たれた白い球は青空に鈍い放物線を描いてあらぬ方角へとすっ飛んでゆき、
芝生におおわれたなだらかな丘の彼方にかすかな砂煙をあげて見えなくなった。
また手許が狂ったじゃん・・・
和郎はチッとイマイマしそうに舌打ちをした。
これじゃー、120は確実にオーバーだ。
不本意以下のできである。
「どーしたんだよ。名人」
いっしょに回っている同僚の豊野が、ニヤついている。
どうしたはずみか、和郎とどっこいどっこいのヤツが、このぶんだと90は切るかもしれないというペースでまわっている。
というよりは、なんのことはない、いつもと同じペースでまわっているだけだと、あまりにも調子を崩した和郎は気づかないでいる。
「奥さんまた病気じゃないの?」
豊野はどこまでも意地が悪い。
まえに大叩きしたときは、家にもどったら理恵は季節外れのカゼをひいて寝込んでいた。
そんな話をしたら、かえって「ご馳走様」だと。
まったく、どうにもなんねぇな・・・
渋い顔の和郎はお気に入りのアイアンを握りなおす。


吸い取ったばかりの血に、牙をバラ色に染めながら。
吸血鬼はにんまりと笑んでいる。
「もぅ・・・」
痛いくらいにきつい抱擁のなか。
甘ったるい声で口を尖らせる理恵。
もういちど、こんどはじぶんのほうから彼の背中に腕をまわして、吸血鬼の抱擁を受け容れていく。
ブラウスのうえから加えられるまさぐりがいっそうしつっこくくり返されるうちに。
下腹部にじりじりとした潤いを覚えながら、理恵はなおもいやいやをくり返す。
「プレゼントは柏木さんがお先、のはずよ・・・ね?」
子供に言い聞かせるような口調。つい甘ったるくなってしまう上目遣い。
それでも言葉はあくまで柏木に忠実だ。
「私の知ってしまった過去を語られたくなかったら・・・なんて田舎文句は吐きたくないものですね・・・」
そんなよこしまな囁きを、口先に手をあてがって封じる理恵。
しなやかな鋼のような強い意志。
一見嫋々とした女の柔肌に秘められた剛いものを見せつけられて。
「うふふ。貞操堅固な奥様だね」
口では理恵をもてあそびながら、ちょっと残念そうにかれは身を引いていた。

さっきから。
ドアの向こう側から注がれる、熱い視線を感じている。
「ううん・・・」
我ながら悩ましい声に驚きながら。
執拗に絡みついてくる視線がくすぐったくて。
抱擁のなかの身もだえに、ついつい熱が帯びてくる。
もしかして・・・
やっぱり。
「遠慮なく、入りたまえ」
理恵の気配にそそれと察した吸血鬼がふりかえった。
彼に応えるように開かれたドアの向こうにいたのは、やはり柏木だった。
柏木さんの目が心なしか、充血している。
のぞいていたの?
卑怯、ということばは、さばけた理恵が口にする言葉ではなかった。
―――まぁ、お独りで愉しんでらしたのね。人がわるい。
にんまりと浮かべる笑みを、共犯者どうし交わし合っている。
さっきのきわどい会話をどこまで聞かれたのかしら?
そんな懸念を媚びを含んだ笑いの下に押し隠しながら、
「愉しんでいただけました?ドラキュラ映画の吸血シーン」
「ドキドキしちまいましたよ。まるで、自分の女房抱かれているみたいに」
そういう柏木も、耳にしたやり取りのことなどおくびにも出さないでいる。
その実自分のいないところでさえも、理恵が自分に忠実に振舞おうとしてくれたことにかなり喜んでいたのだが。

「二人で歌舞伎見物、してきたんだぜ。せっかく東京まで出てきたのでネ」
「うそぉ。女の人見物、なんでしょ?」
図星に苦笑いして、吸血鬼は抱擁を解いていた。
―――黄緑のスーツ着ていた女の脚がたっぷりしていて、咬みごたえがありそうだ。
―――Aさんのことだわ。さすが。お目が高い。
打ち解けた雰囲気。きわどい会話。すべてが昨日の繰り返しだった。

「貞操堅固な奥方だよ。」
ちょっと残り惜しそうにしていたのは、理恵に一番乗りする野心を捨てていなかったのだろう。
まったく、油断もスキもない・・・
タメイキする柏木だったが、もとより彼への悪意はない。
いままでになん人、彼とのあいだに女性を交えてきたことだろう。
洗練された物腰とも、世なれた振る舞いとも無縁な柏木のことを大目に見るように、
彼はそれでも自分が酔わせたかなりの女を柏木に譲ってくれている。

「吸いなよ。じつに旨い血だ」
上質のワインを同好者にすすめるときのような口調で、吸血鬼は柏木を促す。
「淫乱女の、ね」
そうつけ加えてにやりとする吸血鬼に
「もうっ!」
といいながら、早くも柏木に襲いかかられている理恵だった。


ちょ、ちょ、ちょっと待ってぇ・・・
うなじにつけられた傷からにじみ出ている血を舐め取られながら、理恵は少なからず悩乱している。
「う、う、うぅ~ん・・・っ」
ソファに押しつけられて、黒ストッキングの脚をばたつかせ、お行儀悪く立て膝しながら相手に応えてゆく理恵。
うなじのべつのところに咬みつかれながら。
ちゅ、ちゅうう~っ・・・
血を吸いだされる細い音に鼓膜をくすぐられ、とうとう笑いこけてしまっていた。
ひとしきり発作がやむと。
理恵は気前よく、柏木のまえでスカートをはねあげていた。
濃い紫の、アールヌーボー調の柄に隠された太ももが、エレガントな黒のストッキングのてかてかとした光沢に包まれている。
あけっぴろげなお人柄とはうって変わった風情にごくんと生唾を飲み込んだ柏木に、
「奮発して、高いストッキング買っちゃった。^^」
別室から覗いていたときから。
理恵の脚を彩る淫猥な黒ストッキングのなかでキュッと浮き出るしなやかな筋肉に目が釘づけだった。
「柏木さんのために履いてきたの。せっかくだから、いっぱい愉しんでね。まだ吸血鬼さんにも触らせていないのよ~」
どういうところが相手のツボなのかをしっかり心得ている理恵の手管にまんまとひっかかって。
自分のなかでもそんなじぶんを自覚しながら。
柏木はつい理恵の足許に跪くようにして。
ひざ小僧をつかまえて。
ちゅるり
と、べろを這わせてしまっている。
「やだ!エッチ・・・」
30代主婦の抗議には耳もかさないで。
ちゅう、ちゅう、ちゅう・・・っ
ひざ小僧から。ふくらはぎから。足首から。
くまなく唇をねぶりつけて。
高価なストッキングの上からぬるぬるとしたよだれをなすりつけてしまっていた。
しなやかなナイロンの舌触りを、その向こう側で素肌がきゅっとひきつる感触を、ともどもに愉しみながら。
抱きついたふくらはぎを撫でさする指の間に卑猥な情念をたっぷりとみなぎらせて。

淑やかに装った脚に卑猥なまさぐりを受けながら。
理恵も柏木の頭を抱いて。幼な児をあやすようなこまやかな手つきで愛撫を繰り返し始めていた。
「ウフフ。たまらんね・・・」
感にたえたように呟くと、吸血鬼は人妻のうしろからにじりよって、
もういちど、うなじのあたりをぐいいっ、とえぐっていた。


「破くまえに、いっぱい愉しんでちょうだいね」
昂ぶりに息をはずませながら。
理恵はスカートをはねのけて、なまめかしい太ももを二人のまえにさらけ出した。
いちどは脱ごうとしたスカートを、そのまま身に着けるようにととめられた。
淑女を、犯したいので・・・
という言い草に、
こだわるなぁ。
と思いつつ。
そういう遊戯に案外とノッてしまっている理恵だった。
まえにこのスカート履いていたときは。
たしかまだ梅雨のころ、AさんやSさんたちと美術館見物に行ったときだった。
つぎの機会が、まさかこんなことのために・・・なんて。
まるっきり、想像もしていないでいたのに。
いま理恵の目線の下で、ご自慢のスカートはくしゃくしゃに乱されて、いつも淑やかに隠している脚を男たちの好奇の視線のまえにさらしてしまっているのである。
まぁ、私としたことが・・・
消えかかった理性がまだ時折彼女の軽はずみを咎めつづけているのだが。
淫らな血潮が彼女自身の身を躍らせてゆくのを、今さらもう止めることなどできよう筈もない。
巧みな人形遣いに踊らされるマリオネットのように。
理恵は自分でもこんなこと・・・と内心いぶかるくらいにまで、エッチに身をくねらせつづけ、男たちを煽りつづけている。
「ねー、こんどは吸血鬼さんの番よ♪」
とかいいながら、柏木のまえでこれ見よがしに吸血鬼に脚を差し出して。
お色気たっぷりにくねらせて。
薄手のナイロンの上から、ちゅうっ・・・と吸わせちゃったりしている。

幾度目だろうか。
なすりつけられてきた唇からにじみ出るように。
柏木さんの牙がふくらはぎにもぐり込んでいた。
「あ、あ・・・ッ」
ほろ苦い痛みの周りから。
ストッキングの繊細な網目模様がちりちりと裂け目を走らせて。
白い素肌を白日にさらけ出しながら、つま先までつ、つっと伸びてゆく。
むっちり脚をほどよく包みこんだ心地よい束縛がじょじょにほぐれてゆくのを覚えながら、
―――もっとやってぇ。
心のなかで叫ぶ理恵。
もう後戻りできない・・・
衣裳を破られると、女はそう実感するのだろうか?


あぁ・・・
破られた皮膚からにじみ出る血潮を、くいっ・・・くいっ・・・と喉の奥へと流し込んでゆく柏木。
長い猿臂に抱きすくめられた中、卵の黄身でも吸い出されるようにして。
まるで恋人どうしのようにウットリと、我が身をゆだねきってしまっている。
自宅のリビングの見慣れた景色。
そのなかに身を置いて。
夫のいない空間にめくるめく誘惑の渦に自ら巻き込まれていって。
当然いだくべき罪悪感がすっぽり抜け落ちている自分が、ひどく自然に思える刻一刻。
―――ちょ、ちょっとぉ・・・
川の流れの深みに引きずり込まれてしまいそうな間隔に、気づいたらばしばしと柏木の背中を叩いている。
―――いっぺんに、吸いすぎよっ。もっと優しくしてくんなきゃ、身が持たないわぁ。
リラックスしたせいだろうか。持ち前のわがままを発揮し始めている理恵だった。
「これは、お許しを」
柏木はそういいながら、こんどは足許へとかがみ込んでくる。
もう・・・
どこまで好色なのだろう?
じぶんのことをたなにあげて、理恵は柏木を、そして吸血鬼を軽くなぶるようにののしっている。

ああぁ・・・
ふたりはかわるがわる、理恵にのしかかってくる。
どれがだれの唇だか、もうわかんない。
うなじに。胸元に。
ブラウスのタイはいつの間にかほどかれて、ブラジャーのストラップは断ち切られている。
ぷにゅぷにゅとしたおっぱいをじかにまさぐられて。
それに応えるようにのぼせ上がってくるバラ色の血潮が肌をじんわり染めるのをありありと感じながら。
それでいて足許にもいやらしくなすりつけられる唇を同時に愉しんでしまっている。
ちりちりに咬み破られてしまったストッキングは、もうひざ下までずり落ちていた。
もう貴婦人でも淑女でもなくなってしまった自分。
それを意識しながら、もうやめられないキケンな遊戯。

あああぁ・・・
吸血鬼さんはやっぱり、首すじがお好きならしい。
いまはもっぱら理恵のうなじにとりついて、
ずぶり。くちゅくちゅっ。
鋭い牙の切れ味をひけらかすように食いついて、
くすぐるようにして血を吸いあげる。
抜き去られてゆく血潮が傷口を通り抜けるときのズキズキとした疼きが素肌にしみ込んで。
いっそう淫らな気分に堕ちてゆく。
―――こうして奥さん、堕とされたのね。柏木さん・・・
たるんだストッキングのうえからなおもしつように唇をなすりつけてくる柏木。
スレンダーな脚じゃないのに・・・
そう思いながらも。
まるで凌辱されるような唇に応えるように。
びんびんに快感疼かせながら、はしたないくらいに昂ぶりにはずむ素肌。
欲情に満ちた唇と、誘惑に崩れてゆく素肌のあいだで、堕とされたストッキングがいびつに歪められて。
その柏木が、まろばされた上体にするするとせり上がってくる。
初めて脚を吸ってもらったときのぎこちなさと裏腹に。
紳士の仮面をかなぐり捨てると、男は動きさえも別人になるのだろうか。
踏みにじられるように、おっぱいをもみくちゃにされて。
ケモノじみた呼気をうなじに当てられて。
ショーツを裂き取られて護るものもなくなった秘所がすぅすぅするなぁ・・・
らちもないことを思ううちに、
ぐぐぐっ。
猛り昂ぶった硬い肉が、止めようもない勢いで、
夫にだけに許されるはずの処に食い込んできた。
ほとんどあっけないくらいにずぶずぶっと、食い荒らされてしまっていた。

―――!―――!
硬いフローリングがごつごつと、背中に痛い。
己じしんをえぐり抜かれて。
奥の奥までむさぼられて。
吶喊につぐ吶喊。
白く濁ったどろどろとした汚い液を、思う存分ほとばされて。
いちどでは、もちろんすまされなかった。
はぁっ。
と柏木が息つくいとまもなく。
彼を押しのけるようにして、吸血鬼がふたりのあいだに割って入ってくる。
あううううっ・・・
あまりの刺激に目が眩んで。
いともたやすく、おなじ行為を許してしまう。
このひとのもの。うんと硬い。
―――なんてえっちなこと考えているのよ。
理恵のなかのしたたかな理恵が苛立たしげに呟くのを覚えながら、
ううぅんっ!
こんどこそ、おもいきりえっちに、身をしならせてしまう。
傍らであたしを見ている柏木さん。
別人みたいな痴態に、昂ぶっちゃったみたい。
そうよ。これがあたしの正体よ。吸血鬼とどっちが化け物かしら。
じゅぷっ・・・
牙より硬くなく、けれども牙よりもしつようなものを引き抜かれて。
はー。はー。
肩を弾ませる理恵に、もういちど彼が・・・
あ、あっ・・・
びゅうっ。
まだかろうじて身につけていたスカートを。
先走った濁り汁でしとどに濡らされてしまっていた。
吸血鬼は化け物かもしれないが。
柏木さんは、人なのだ・・・
そうした意識が罪悪感を、ちょっとだけ濃いものにして。
その濃厚さにすら愉悦を覚える悪い妻。

あっ、あん・・・
甘えるような低い呻きを洩らしつつ。
かわるがわるにところを替え役を入れ替わる男たちの蹂躙に、理恵は陶然としながら我が身をゆだねきっていた。
目線の彼方に剥ぎ取られたブラウスが、あちこちに赤黒い飛沫に濡らされたまま、まるで散らされた花びらのようにフローリングの上に投げ出されている。
そのうえに照りつける夕陽が、じょじょに濃い。
もうじき、陽が暮れてゆく。
しかし、それがなんだというのだろう?
近所に、手ごろな空き地があったっけ。
日が暮れてしまったら。
きっとふたりはつづきを愉しもうよと囁いて、あたしをそこに引きずり出すんだろう。
否応なく下腹部を締めつける愉悦に身をゆだねきりながら、理恵はうふふん・・・と、うれしそうに唇をゆるませる。
三つどもえに絡まりあった好色な焔は激しく揺らぎあい、室内に覆いかぶさってくる薄闇のなかでさいげんなく熱い火花を散らしあってゆく・・・



「えぇと、『あずさ』のホームはどちらでしたかな?」
新宿駅の雑踏のなか。
吸血鬼は道行く人を呼び止める。
ばかに若々しいじゃないか。
柏木はさっきから、苦笑いをこらえきれない。
若々しい黒髪を肩にたなびかせ、褐色の肌を高潮させて。
季節はずれのはずのまっ黒なスーツ姿が似合いすぎていて、
はた目にも違和感を覚えない。
昨晩散々に吸い取った30代主婦の血が、吸血鬼をかくもよみがえらせている。
ズボンの下に女の衣裳をまとわりつかせているなんて、周りからはどう見たってわからないだろう。
そういう柏木も。
じんわりとした感触を帯びながら足許を引き締めるストッキングの肌触りをズボンの下で愉しんでいるのだが。
「けんかしないようにね~♪」
情事が終わってシャワーを浴びると、頭にタオルを巻いたままのカッコウで、理恵は一足ずつ、愛用のストッキングを持たせてくれている。
まるで旅館のおかみさんが、翌日の弁当を持たせるように。
目が眩むほどのお色気モードはどこへやら、まるでかぐや姫みたいに豹変して、いつもの主婦の顔つきにもどっている。
たしかに女は化け物だ・・・
家には妻が、待っている。

若々しい風貌に似ずに古風な物腰と言葉遣いで自分に駅のホームを尋ねた男のことを、舟橋和郎はすぐに忘れた。
きのうのゴルフは、最悪だったな・・・
相手の男が自分の顔をみてフッと笑んだことなどは、もとより彼の意識にはない。
あいつ、ほんとに病気してないだろうなぁ・・・
そんなことを取りとめもなく思い浮かべながら、意識はもう明日から始まる仕事のほうへと飛んでいる。

あとがき
珍しくだらだら時間をかけて長々と、書いてしまいました。
長編、苦手なんですけど・・・^^;
はっきりいって不自信作です。^^;;
ちょっとは、お楽しみいただけましたでしょうか?
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