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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

身内の囁き

2006年12月10日(Sun) 08:09:44

黒木の御所にも似た、瀟洒な古寺の一隅に。
集っているのは皆、身内の男女。
年に一度の法事は、折からの秋晴れに恵まれて。
とけ込み合った和やかな会話は、ざわざわとした喧騒に変わっている。

・・・シゲルさんのとこよ。
ふと耳に届いた、わたしの名。
そう。奥まった部屋の、鎖されたふすまの向こうに入っていったのは。
わたしの妻と、母。
あのひとに招ばれたふたりはすぐに、黒のスカートをひるがえして。
申し合わせたように脚を彩る薄墨色のストッキングのつま先を、
導かれるまま奥の部屋の冷えた畳に踏み入れていった。

ほらほら。ご覧。シゲルさんとこの、お母さんと若奥さんだよ。
招ばれて、向こうに入っていったよ。
・・・されちゃうんですよ、ねぇ。
シゲルさんとこの奥さんも、しっかり浮気しているんだね。
気が知れないねぇ・・・って言いたいところだけど・・・(言葉を濁す)
うふふ・・・(言葉を濁す)
シゲルさんは、承知しているの?知らぬは亭主ばかりなり、かな?
ええ・・・公認なさっているんですって。
あのまじめなシゲルさんが・・・ねぇ。案外だわ。
囁きが追いかけるのは、ひとつの話題。
いっしんに注目を集めているのは・・・
ふすまの向こうに秘められた営み。
そ知らぬ顔をして、すべてを横顔で受け流す・・・妖しく心躍るひと刻の訪れ。

ふたりながら、引き入れられて。
順々に、たたみのうえにまろばされて。
年の順だね。
あのひとに、にんまりとされて。
おずおずと、互いを窺いながら、畳にうつ伏したであろう、妻と母。
かわるがわる、黒のストッキングのふくらはぎを愉しまれて。
スカートの中をさえ、まさぐられてゆく。
父は・・・珍しく不義理していて。この場には顔を出していない。
開け放たれたふすまの向こうから現われる嫁と姑は。
漆黒のスカートのなか、膝を心もちすぼめた格好をして。
互いの目線を合わせずに、出てくるのだろうか。
少し疲れ顔のふたりを、いたわるようにして。
優しく手を取って家まで送るのが、わたしの務め。


あとがき
イケナイことを、さりげなく、厭味なく・・・
身内にまで、囁かれてしまうのは。
とてもはしたなく・・・それでいて、こたえられないものを覚えます。

追記
12月21日付で、「気むずかしい従兄」という続編をあっぷしました。
http://aoi18.blog37.fc2.com/blog-entry-698.html
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コメント

真面目って
>あのまじめなシゲルさんが・
そういえば、さやかの考えるまじめは
いつも性癖とは違うところにある。
そうでないとブログピープルは
みんな不真面目になってしまうね♪
(⌒▽⌒) ケラケラ
by さやか
URL
2006-12-10 日 10:35:32
編集
>さやか様
おひさしぶりです。^^
この人たちのいうまじめ・・・って。
と、思ってしまいます。
奥さんの浮気を許すのは、まじめ?ふまじめ?
ちょっと物差し、違うような・・・
おっとっと。
いちばんおかしいのは、私の発想ですよね。^^;
どうかまた。
可愛いケラケラさんといっしょに来てくださいね♪
by 柏木
URL
2006-12-10 日 10:51:11
編集

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