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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

夜這い合う

2006年12月23日(Sat) 09:30:27

「許された夜」。
月にいちどのその夜を。
村のものたちは、そう呼んでいる。
おおっぴらに口にされることは、めったにないものの。
いちど口にしたものは誰しもが。
にまり・・と意味深に、口許を弛めていた。

そんな夜のこと。
男衆のなかですこしは名の売れている美樹は、街灯すらも照度を落とした夜更けの通りを悪友たちとそぞろ歩く。
友人どうし、なん人も連れだって。
心きいた知り合いの女房の家を、一軒一軒たずねてまわるのだ。
さいしょにあがったのは、美樹の叔母の家。
嫁かず後家、といわれた叔母は、
美樹にも、美樹の悪友たちにも、女あしらいの手ほどきをした女。
礼を尽くすようにして。
その道で達者になったことを、熟れた女体のすみずみにまでしみ込ませてしまうと。
つぎに訪れたのは、一座のなかの男の家。
秋にもらったばかりの新妻を自慢したいのだ、と。
新婚数ヶ月と経たないうちに。
皆にご披露してくれた。
しばらくのあいだは、レイプごっこにはしゃいでいた新妻も。
感動のあまりか、泣き出してしまって。
ちゃんと慰めてやれよな。
美樹たちは女の亭主を、そのまま家に置いてきた。

さすがに三軒め、ともなると。
冬の夜は凍えるほどに更けていた。
変わった申し出だった。
女を四人、親戚じゅうから集めてきて。一つ屋根に、泊まらせるから。
ひと晩たっぷり、愉しんでいってくれ。
冴えない横顔に、そのときだけは妖しい翳を滲ませていた。
美樹たちの、中学時代の担任だった男。
教師の妻を征服する。
色気づいて、女あしらいを覚えると。
許された夜、真っ先に狙ったのが、彼の妻だった。

一階の、右の部屋だぞ。きみが行くのは。
夕暮れまえにかかってきた電話の、受話器の向こう。
もと教師は、あいかわらずせわしない命令口調で、美樹に教えた。
あんたの奥さん?
いつも抱いているし。そろそろべつの女がいいかな。
わざと相手をそそるようなことを口にして。
反応を見る余裕さえ、持ち始めている。
古いつきあいに、言葉遣いさえぞんざいになっていた。
口ではわざとけなしていたが。
腰つきがねっとりしていて、キモチいいんだよな。先生の奥さん。
暗くなったら腕のなかにいるだろう人妻の肉の柔らかさに、不埒な想いを募らせている。

残念だが。
女房には先客がついててね。
きみに振る舞うのは、べつの女。でもきっと。愉しんでもらえると思うから。
謹厳を装った度の強い眼鏡の奥に、ぎらつく焔を覆い隠して。
先生はかつての教え子に、夜這う部屋を指示している。
間違えるなよ。来るのは午前三時以降。一階の右の部屋・・・だからな。
チン・・・
無機質に響く、受話器の音に。
眼鏡の奥の輝きは、いっそう翳を濃くしていた。

門に入ると、一行は別れ別れになっていた。
二階には、三人。
一階には、ふたり。
招かれている。
家のあるじは、こんな夜。教師らしくもなく。
妻や、娘や、身内の女たちが服をはだけられてゆくようすを、
もの陰からじっと見守り、たんのうしているらしい・・・という。
むっつり助平だよな、あいつ。
ひとの女房をもてあそんでおいて。
ひとり残った連れの吉郎がうそぶいた。
まぁ、それぞれに・・・愉しむさ。
覗かれるのは、悪くない。
思いっきり、見せつけてやろうぜ?
美樹は別れぎわ、悪友の肩をぽんと叩いた。

冷たい風が、ほてった頬に心地よい。
美樹は改めて、わが家に残してきた妻のことを思い描いた。
ひとの女を、亭主のまえで。
着衣をむしり取って、凌辱する。
もとより、夫婦とも同意のうえでの戯れなのだが。
それとおなじくらい昂ぶるのは。
逆の立場にたったとき。
このごろすっかり、淑やかな色気を滲ませるようになった妻。
清楚な衣裳もろとも、獣と化したほかの男どもに蹂躙されるありさまが。
こちこちのプライドに塗りこめられた理性を。
まるで紅茶のなかに放り込まれた角砂糖みたいにもろもろに崩されてしまう、陶酔のひと刻。
こんやは家に、残るべきだったかな?
悪友たちに誘われるまま、ひとの家を荒らしておきながら。
白百合のような清楚な横顔に、不釣合いなほどの媚態を滲ませて、
いまごろ凌辱に酔い痴れているであろう妻を、色濃い欲情をこめて思い描いてしまっている。

右の部屋だぞ、まちがえるなよ。
莫迦な先生だ。右も左もわからないやつだとでも、思っているのか。
美樹は指定された部屋に庭先から回り込むと。
すり硝子の硝子戸に手をかけた。
もちろんなんの抵抗もなく、からりと硝子戸がひらかれる。
ぬるりと濃い、部屋のなかの空気が、先客のあったことを告げている。
半裸に剥かれたその女は、豊かな胸や太ももをあらわにして、
月明かりのかすかな視界のなかに、白い肌を浮きあがらせていた。
うふふっ。もうもだえてやがる。
姦られたあとの女を犯すのは・・・はっきり好みに合っていた。
先生、やるじゃないか。
体のほてりをいきわたらせた肉布団に、怒張をつのらせたものをあらわにわが身をうずめこんでゆく。

美樹と別れた吉郎は、
お前は左の部屋だよ。
もとの担任にいわれるまま、植え込みを乗り越えた。
障子一枚へだてた向こうに、女がひとり身をかがめている。
からり、と障子を開け放つと。
暗がりのなか、着衣のままの女は俯いて・・・荒縄でぐるぐる巻きに縛られていた。
俯いた細首から吊り下がった銀のネックレスが、清純な輝きを闇におとしている。
着ているスーツは、かなり高価なものらしい。
そのうえから食い込んだ荒縄が、吉郎の網膜を焦がすほどに灼きついた。
緊縛された女を、弄ぶ。
吉郎が夢にまで描いた光景。
なかなかだな。先生も。
眼鏡をかけていつも気難しげな硬い顔を思い浮かべて、
吉郎は女を横倒しにしていった。

ぁ・・・
女はひくくうめいて、吉郎を制止しようとする。
なにを、こんな夜に。
吉郎は怒張したものをあらわに見せつけて、
女の体の自由がきかないのをいいことに、モノを根元までつっこんで、しゃぶらせた。
ウフフフ・・・フフフ・・・いいザマだぜ。
ためらいがちに絡みつけられてくる舌の感触に、早くも先端をうるませながら。
きちんとセットされたショートヘアを、思うさま揉みくちゃにしていった。
どうやら、不同意みたいだ。
それもまた、おおいにそそられるな。
どうせ、お縄にされているんだ。
たっぷりと、虐げてやろうか。
「さあ、たっぷり愉しませてもらうぜ」
吉郎は女の淑やかな口許から一物を引き抜くと、
ぼとぼと・・・っ、と。
残り汁を礼服にほとばせてやった。
ひっ。
女が嫌悪に顔をそむける。
しかとするこた、ないだろ?
顎をつかまえて、無理やりぐいっと仰のかせて。
へっへっへ。
下卑た笑いを満面に浮かべながら。
女を畳に、転がした。
スカートのすそを、まくりあげて。
パンティストッキングをぶちーっと、引き破る。
くく・・・っ。
声を忍んだすすり泣きを、おしつぶすように。
獣は女に、のしかかっていった。
女の胸から、銀のネックレスを引きちぎる。
痛っ。
ネックレスにあしらわれた凝ったデザインが、男の指先を突いていた。
なに、こんなもの。
せわしく取り除けながら、女のうなじに唇を這わせると。
なおもチクッと、手の中で突き刺してくる。
変わったアクセサリーだ。
持ち主の傍らに転がった瑠璃が、独特の彩をたたえている。
・・・?
見覚えがあった。
姉の誕生日におくったのと、まったくおなじもの。
・・・と、いうことは・・・???
化粧を舐め取るほどにべろを這わせた目鼻だちは、どこか吉郎のそれとよく似た輪郭をもっている。
お。おい・・・っ。
我を忘れてのしかかってくる女の色香に、こんどは吉郎が我を忘れる番だった。

はっ、はっ、はあっ・・・
隣の部屋では、美樹と女が荒い息を交わしながら。
身体と身体をぴったりと合わせて。
息の合った舞踏で、シーツを淫らに染めている。
おれがくるまでに、なん回交わったのか?
なん人の男に、濡らされたのか?
時間差はあるとはいえ。
輪姦に似たプレイに、美樹は昂ぶりそそられて、女を弄んでゆく。
あらわになった処をいじりまわし、舐めくりまわし、
焦らし、惑わせ、よがらせてゆく。
この女。どこかで抱いたことがある。
はっきりと、そう感じたのは。
女の身体がまるで刻印されたように。
彼の嗜好をまっこうから受け止めて、応えてきたからだ。
部屋の隅には、脱ぎ捨てられたスカート。
アール・ヌーボーに似た、洒落た柄をしていた。
え?
あのスカートは。
先週息子の父兄参観があったとき。女房が着けていたのとおなじやつ。
村の女たちの服は、めぼしいものはだいたい見知ってしまっている。
けれどもあんな柄のスカートを持っているのは、うちの女房だけ・・・
どれだけ感じたんだ?なん人、感じさせられたんだ?
錯乱するくらい、我を忘れて、
男は狂ったように、繰り返し、繰り返し、女のなかに吶喊をつづけていった。

莫迦だな。右と左を間違えて。
そういえば。
廊下から向かって・・・って。
ひと言、いいそびれたかな。
あいつらいつも、うちの女房を襲うとき。庭先にまわるんだものな。
教師は度の強い眼鏡の縁をきらりとさせて。
階段をきしませて、階上の部屋にもどってゆく。
目も眩むほどの蹂躙のなかに残してきた妻を、
目の当たりにする歓びに。
我を忘れるために・・・

あとがき
またまた。^^;
いけないお話になってしまいました。
教え子に奥さんを犯されて、親しまれるながらも舐められていた先生。
意趣返しをされた教え子たちは。
日を改めてお礼を言いに行ったそうです。
もちろん、お姉さんや奥さんを同伴で。^^
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