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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

妖しの淑女

2006年12月27日(Wed) 06:31:26

女もののストッキングを履いていると、優しい気分になる。
吸いつくようにぴったりと寄り添ってくるしなやかな感触が、皮膚にしみ込むほどに滲んできて。
包みこまれた肌の下をめぐる血潮も、より暖かくなるようなかんじがする。
夜さえも・・・
眠りが浅くならないの?
ふしぎそうに、言われるのに。
むしろ脚に通しているときのほうが・・・安らかな眠りが訪れるのだ。

ホホ・・・
あざ笑うような上目遣いで、そんなボクを窺うのは。
姫君のように淑やかで、エレガントな女。(ひと)
透きとおるほどの乳色の肌に、つやつやとした長い黒髪がなまめかしく映えるそのひとは、
白い衣裳が、よく似合っている。
そして彼女は・・・闇のなかにしかあらわれることがない。

また・・・穿いていらっしゃるのですね?女の子の靴下を。
揶揄するような鋭い視線が、ねっとりと包み込むようにして。
いけないボクを、とりこにする。
ほんとうに、いけないひとだこと。お仕置きですよ。
女のひとは、媚びるほどの優しい睨みを含ませて。
今夜も冷酷に、ボクに影を重ねてくる。
血に飢えているの・・・よく、おわかりですよね?
薄っすらと上品な口許から、おもむろにむき出されたのは。
冷酷に輝く、鋭利な牙。
夜な夜な、暖かい血を求めてさまようきみは・・・そうしてしばしの刻をともにする。

うふふ・・・ふふ・・・
揶揄するような、含み笑い。
決して好意からのものではない。
人の生き血を口に含み、心ゆくまで喉をうるおすためのもの。
そうと知りながら。薄っすらとした笑みにつり込まれるようにして。
薄墨色に装った脚を・・・今夜もじぶんのほうから、差し伸べてしまう。

いけないひと。
忍びやかな、囁きに。冷酷な笑みを、滲ませて。
きみは足首をギュッとつかまえると。
もう、動けませんよ。
ちょっぴり気の毒そうに、上目遣いでほほ笑んでくる。
どうぞ・・・
ボクは、囁き返している。
血が欲しいんでしょう?
さぁ、気の済むまで吸っていって。
きみに訪れる夜は・・・やさしい夜ばかりじゃないだろうから。
いいの?ほんとうに・・・そんなにわたしのことを信じたりして。
わたし、その気になったら・・・死んでしまうかもしれないのよ。あなた。
きっと、それはほんとうなのだろう。
キュッ・・・と吸いつくきみの唇は。
眩暈がするほど、しつようで。
惹きつけるような引力を、もっている。
魂もろとも、引き抜いていってしまうほど。

いいんだよ。でも、もうすこし生かしてね。
やりたいことが、残っているのだから。
幸せね。あなた。
え?
だって・・・
やりたいことが、あるのでしょう?
皆、希望なんかこれっぽっちも持ち合わせないひとばかりなのに。
薄手のナイロンのストッキングごし。
甘えるようにすりつけてくる唇は、いつかぬくもりを滲ませていて。
さっきまでのゾッとするほどの冷たさは、影をひそめている。
気持ちいいわね。あなたのストッキング脚。
わたくしが、うかがうときは。
かならず、脚に通すように心がけてくださいね・・・
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