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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

真夜中の囁き

2006年12月27日(Wed) 23:13:06

チリリリリリ・・・
夜更け、時ならぬ携帯の呼び出し音に。
ベッドから跳ね起きる。
表示されたナンバーは、妻のもの。
「わたしだ」
耳に響いてくるのは、かれの声。
単身赴任のわたしになり代わり、妻を従属させてしまったひと。

あぁ、今夜も・・・来ていただいているのですね?
さびしい妻を慰めるために。
わざわざ時間をつくって、来ていただいている。
わたしたち三人のあいだでの、暗黙の了解事項。
来ていただいている。妻を犯していただくために。
ひそかにめぐる血潮が、マゾヒスティックな彩りに輝きを帯びはじめる。

すぐに電話を代わった妻。
ごめんなさい。さびしくって・・・
いいんだよ。たっぷりと、可愛がっていただきなさい。
すみません。
いま、家なの?
エエ、息子も娘も、知っているわ。知っていながら、もの音ひとつ立てないで・・・聞き入っているのよ。
ふふ・・・
口許から洩れる笑みは、罪深いほどに愉しげだ。

しばらく、聞いていたまえ。きみの奥さんを狂わせるところを。
ふたたび代わったあのひとは、そういいさすと。
すぐに、傍らの妻に襲いかかったらしい。
ゆさ、ゆさ、ゆさ、とベッドの揺れる気配。
ひっ・・・
ひと声。挿入を強いられたのだろう。
息を呑むような呻きが、じゅうぶんにわたしまでも狂わせる。
あぁ・・・あうっ・・・うぅん・・・っ
すすり泣くような、むせび泣くような。
ナマナマしい、夜の呻き。
じじつ、妻は泣いているのだろう。
こんなに愛されて、嬉しいの。
こんなに聞いていただけて、小気味良いの。
こんなにあなたと隔たって、寂しいの・・・

すきま風の入り込みかけた、どこにでもある夫婦の情景。
まさか人を介することで・・・喪われかけたぬくもりが戻ってくるとは。
なん百キロも隔てられた、受話器の向こう側。
確かな絆が、息づきはじめている。
淫らな音色を、帯びながら・・・
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また、破かれてしまいました・・・
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とどまるところを・・・

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