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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

襲われる母娘

2006年12月28日(Thu) 07:53:10

あの・・・どうか。お許しを・・・
恐怖に頬を引きつらせているのは。四十代の母親。
地味な柄のスーツに身を固めた立ち姿は、気品にあふれていて。
どこか良い家の奥さんなのだろう。
取り囲んでいるのは、母親よりもはるかに若い女たち。
とりどりに、妖しい翳を滲ませて。
血が欲しいの。
狙った女ふたりを追い詰めると。
ごく率直に、意図を告げている。

あの、そんな・・・
だいじょうぶ、死なないように、キモチよくしてあげるからっ。
みちると名乗る女は、いとも無邪気な色をうかべて。
それでもいちばんに、迫ってくる。
華代は、若い子がお気に召したらしい。
母親似の目鼻立ちを舌、十代の少女に、ひたすら迫ってゆく。
白のハイソックス。わたしもよく履いたわよ。学校かよっていたときに。
うっとりと思いに耽るように。
まず少女の脚に牙を忍ばせてゆく。
怯えのあまり、声もだせないまま。
少女は血を吸い取られてゆく。
ひっ・・・
身をすくめた母親に、影を重ねていったのは、歌枝子。
お許しくださいね。
いつもの控えめな口調に、どす黒いものを滲ませて。
女のうなじに、唇を這わせる。
飢えている・・・
初体験の女にも、ありありとわかるほど。
はぜる血潮を呑み込む勢いに、くらくら力を喪ってゆく。
裕美が肌色のストッキングの脚にとりついて、おもうさまいたぶりはじめているのは・・・もういうまでもない。
若い子。いいわ・・・
尻もちをついた娘のうなじを吸っているのは、みちる。
さっきから白のハイソックスをくしゃくしゃにたるませながら脚をいたぶっている華代と競うようにして。
はじけるほどに若い、少女の血潮を。仲良く分け合っている。

夜の草むらのなか。
きゅうきゅう。ちゅちゅ・・・っ。
美味しそうな吸血の音が、いつまでもいつまでも、
静かになってだらりと横たわる、哀れな母娘におおいかぶさっていた。


あとがき
前作みたいに良い橋渡し役がいないと。
妖花たちもコワさを発揮するようです。
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