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妖艶なる吸血

淫らな吸血鬼と倒錯した男女の織りなす、妖しいお伽噺・・・

家庭教師のつまみ食い

2006年12月30日(Sat) 08:50:43

さぁ、この問題をやって御覧。
セーラー服に、おさげ髪。
赤い縁の、度のつよい眼鏡。引き締めた口許。
一見非の打ち所のない、まじめ少女。
けれども濃紺のプリーツスカートの下、
ひざ下丈のスカートからわずかにのぞく脛を覆っているのは、
薄手の黒のストッキング。
光沢感のない、ごく地味なものなのに。
年頃の少女の透きとおるほど白いふくらはぎを、
いともなまめかしく、浮きあがらせて。
地味な制服なんです。
そんな少女の主張を、あざやかなほどに裏切っている。

さぁ、やって御覧・・・
家庭教師とは思えないほど、なれなれしく。
逞しい腕を少女の背中にまわして、がっちりと抱きすくめて。
ギュッと抱きついた腕の下、襟首を走る鮮やかな白ラインが、くしゃっとゆがんだ。
折り目正しい少女の振る舞いを、乱すように。

髪をあげた首筋に、おもむろに吸いつけられた唇に。
少女はあっと声を洩らしたけれど。
それも、一瞬の裡。
ちゅううっ。
異様な音が、家庭教師の正体と。
忌むべき意図の成就を告げる。

抱きすくめる腕が、ゆるめられることはない。
そう。少女の身体から力が抜けて、
ずるずると、姿勢を崩してしまうまで。
デスクの傍ら。
うつ伏せに倒れた、女学生姿。
赤い縁の度のつよい眼鏡は、参考書のうえに置き去りになっていた。
眼鏡をとった少女の横顔は、あどけないというにはあまりにもかけはなれていて、
ふだんとは別人のような、大人びた翳を滲ませている。
ふふっ。
男は嘲るように、満ち足りたように。
薄墨色に彩られた少女の足許ににじり寄る。
薄手のナイロンに縁どられた、発育豊かな脚線を。
足首から、ひざ裏へと。
輪郭をなぞるように、手をすべらせて。
すすっ・・・と軽く、撫であげる。
ふふふ。
狙った獲物を、とうとう手にした。
満足そうな唇が、うっすらと欲情を滲ませた唾液をあやしたまま。
しずかに、清楚な足許にかがみ込んでゆく。

くちゅっ。
舌の這う音。
唾液のはぜる音。
清楚な衣裳には不似合いな音を秘めながら。
笑み崩れた唇の下、制服の一部をあしらってゆく。

あらあら。ダメですよ・・・
ドア越しに洩れてくるのは。
深みを帯びた、大人の女性の声。
少女はぼんやりと目を見開いて。
目線の彼方には、点々と散った赤黒いしずく。
まだ乾き切っていないそれは、
深い輝きを放ちながら。
秘められていた熱情を、ゆらゆらと漂わせている。
吸い出されたものの、音のないゆらぎを。
虚ろな瞳が、見つめつづける。
向こうから聞える母親の声を、聞くともなしに聞いている。
足許を彩っていた、大人の装いがむざんに破けているのを。
そらぞらしく肌を打つ周囲の冷気で感じながら。

台所のまえ。
踊るようにして身を振りほどく、エプロン姿。
のしかかってくる影は、少女のときよりもいっそうしつように。
女の後ろ姿を、自らの影の下おおいかくしてしまおうとして。
そうはさせないわよ。
少女の母親の振る舞いは、せつじつさからほど遠い。
まるで、じゃれ合うように、ウキウキと。
誘惑の腕をかわしつづける。
あら、ダメ・・・
くすぐったそうな笑み声をこぼしたのは。
影が、じぶんの足許にかがみ込んだときだった。
肌色のストッキングの上から、濡れた唇を吸いつけられて。
あっ。あっ。
女はしばらく、ステップを踏むように、
かわるがわる、片足立ちして。
爪先立ちになっていって。
ヒルのような唇を這わされるたび、唾液をぬらぬらとあやされていった。
アラ。ダメですよ・・・
台所のフローリングに、尻もちをついたまま。
女はくすくす、くすくす、くすぐったそうに笑み崩れながら。
ストッキングを破らせてしまっている。
光沢よぎる、スケスケのやつは。
こういうあしらいのため、脚に通したものだろう。
きゃっ。きゃっ。
尻もちをついたまま。
小娘みたいに、はしゃぎながら。
影はいつか、傾きを深めていって・・・
床のうえは、痛いわ。
ひと言、のんびりと呟くと
あとはすべてを、深い吐息にまぎれさせてゆく。

狙いは○○の、妻と娘。
ふたりながら、堕としてゆく。
すべては、男の描いたシナリオどおり。
けれどもひとつ、シナリオになかったのは。
こうして物陰からいちぶしじゅうを窺う、夫の存在。
視て・・・愉しみたいのだよ。
密かに告げたわたしの意図に、ちょっとびっくりしていたけれど。
それもいいさ。おれはおれのすることをする。
男はうそぶき、妻と娘を侵す・・・と告げた。
長けた術中におちて、惑わされ酔わされてゆく女たち。
侵された日常の裏側で、不幸なものはだれもいない。


あとがき
母と娘をつまみ食いする家庭教師。
ありがちな設定ですが。
ふつう登場することのないであるご主人とか、お父さんとかは。
妻や娘がそんなふうに娼婦よろしく堕とされている・・・なんて。
夢にもご存知、ないのでしょうね・・・
そんなことを想像しているうちに、こんなお話になりました。
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